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【事例】身体症状で予定がドタキャンになってしまうお子さんの場合①

こんにちは。不登校支援センター東京支部の本沢裕太です。

突然ですが「頭」を使った日本語って、たくさんありますよね。
普段、どんな言葉をよく使われますか?

  • 頭が切れる
  • 頭に入れる
  • 頭を冷やす
  • 頭を抱える
  • 頭が痛い 

などなど他にもたくさんありますが、

私が好きなのは「頭一つ抜け出す」という言葉です!

…が、良く使うのが「頭が痛い」かも知れません…

いつまでにあれやんなきゃー
あー、これも終わってない!
あー、あれがない!!
どうしよ…どうしよ…

何か失敗談になってしまいましたね。苦笑

この「頭が痛い」も人によって使い方が違ってきますよね。

  • 風邪で頭が痛い人
  • 花粉症で頭が痛い人
  • 偏頭痛の人


もしかしたら二日酔いで頭が痛い人もいるかも知れません。

その一方で、

  • 悩みごと・心配ごとの事を考えると頭が痛い。
  • 考えても答えが出ないことに対して、頭が痛い。

という方もいらっしゃると思います。

自分の場合は、思い通りにいかない事があると「あー、頭が痛い」と口にすることがあります。

中学生の男の子 A君(仮)

中学生の男の子で、「頭が痛い」という症状が強くでていた子がいました。

ある日朝起きる時にものすごく頭が痛く、布団から出られなくなってしまい、学校をお休みする日が続きました。


親御さんから見ても本当に痛がっている様に見えたので、病院で診てもらったのですが、お医者さんからは、特に異常は見られないとの事でした。

脳波の検査もしてみても、結果は異常なしとのことでした。
仕方なく市販の痛み止めを飲んでみても、なかなか症状が改善されません。
欠席日数は増える一方で、「これは、ただの頭痛ではないのかも……」と思われてご相談に来られました。

親御さんとの初回面談を終え、翌週お子さんも一緒に来る予定でしたが・・・その子はセンターには来れませんでした。

出発の直前に、頭痛

お子さんご本人がカウンセリングに来ないのでは意味がないのではないか…? とお感じになられる方もいらっしゃると思います。

もちろん、お子さんご本人とお話させて頂くことがカウンセリングの目的の一つでもありますが、「本人がカウンセリングに来ない」という事から分かる事もたくさんございます。

子どもがカウンセリングに来なかった時に、何をするか。

こちらの親御さんとは、ご家庭でのお子さんの様子や親御さんの印象をお聞かせ頂きながら「何が頭痛を引き起こしているか」、また「頭痛が起きていない時はどんな時か」を一緒に整理していきました。

振り返ってもらうと、

  • 宿題の量が多い時
  • 試験が近い時
  • 初めての場所や初めての人に会いに行く時
  • 苦手な人がいる場所に行く時

などに、頭痛が起きやすい傾向が分かってきました。

また、「頭痛が起きるかもしれない」という事が不安になり、外出できない時もあったそうです。

これらの情報から、この子は

  • 緊張が高まるとき
  • 不安が強まるとき
  • 心細いとき

に「頭痛」という症状で何かを訴えていることが想像できます。

では、そういったお子さんに対してどの様に勇気づけを行っていくのが良いのでしょうか?

そのヒントが、実は「頭痛が起きない時」に隠されている事が多いのです。

  • ゲームをしている時
  • アニメを見ている時
  • 欲しい物を買いに行く時
  • 友達と遊びに行く時

そういった時は、頭痛は起きずに過ごせたようです。

このように頭痛が起きずに楽しく過ごせた時のことを振り返ることで、「頭が痛くない時もあるから大丈夫だ」と思ってもらえることが、克服の第一歩に繋がるかもしれません。

少し話は逸れますが、
カウンセリングに誘ってもらった時、「自分の事を話すのは、あまり好きではない」とおっしゃるお子さんは少なくないと思いますが、(実際、多く耳にします) 来てくれると色んな事を話してくれます。

  • ゲームで何点取れた! コレがゲットできた! 
  • このアニメ (マンガ) の、このシーンが好きだ! 
  • このキャラクターが好き!
  • このアーティストが好きだ!

こういった話も、立派な「自分のこと」です。

(掘り下げると、立派な自分の価値観の話です。)

何より自分の話を聞いてもらえたという経験は、他者から「承認された」「受容された」という受容感を感じられ、その経験は安心感に繋がります。

そして、その安心感が積み重なることで、お子さんの一歩を勇気づけるのです。

是非、ご家庭でもお試しくださいね。

さて、今回は「頭が痛い」と訴えており、カウンセリングにも消極的なお子さんの事例をご紹介致しました。

次回、続きをお伝えしたいと思います。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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