子どもが不登校になるのは家庭環境のせい?
皆さん、こんにちは。不登校支援センター 横浜支部の庄子です。
10月になり、暑さが少しずつ収まる傾向にありますが、皆様如何お過ごしでしょうか?
まだまだ油断が出来ない季節ですので、くれぐれも体調管理には十二分にお気を付け下さい。
さて、今回は「子どもが不登校になるのは家庭環境のせい?」についてお話をしたいと思います。
不登校の原因は家庭にある?
不登校の相談に来られる親御さんの中で、良く聴く言葉が「不登校になったのは親の育て方が悪かったからですよね?」と言う言葉です。
人は原因を求めることで「落ち着きたい」、「落ち着こうとしている」心理が働きやすいです。その為、「原因があるから今の状態がある」と考えるものです。
しかし、原因は“一つのことが全て”とは限りません。
特に不登校においては家庭だけの問題とは言い辛く、学校や今までの交友関係が積み重なって、今の子どもになっていると考えることが妥当と言えます。
その上で、家庭環境の原因が「0」とは言えない為、全ての環境からどの様にして行けばよいのか?を模索する必要があります。
家庭が出来る不登校対応
では、家庭が出来ることは何でしょうか?これをすれば「大丈夫!」というものは無いのですが、家庭だからこそ出来るものをお伝えしたいと思います。
①賞罰の関係性からの打開
ご家庭は一番の安心・安全の場所になることが大切になります。子どもが不登校になるとどうしても「交渉」をしてしまう傾向にあります。「~をしなければ、~を没収する」や「~をすれば、~してあげる」と伝えることがあるのでは無いでしょうか?
代表的なものはゲームやスマホになりますが、この交渉が前者の場合は抑圧的なものになり、後者であればおだてるものになります。
しかし、この様な賞罰の関係を行うと、後々これが当たり前になる為、自分の為の学校では無くなる傾向になります。
この様な関係性を一度見直すことがとても大切です。
②安心・安全な場所づくり
上記の①の様な関係性になると、親が上もしくは子どもが上という関係図になり易いと言えます。
安心・安全な場所をつくる為に、親が子どもに対して、制限をし過ぎてしまうと威圧的・高圧的になってしまい、子どもをコントロールさせる動きが強くなってしまいます。そうすると、子どもはリビングに出て来ず、引きこもってしまう可能性などもでてきます。
反対に、子どもの言う事を聴きすぎると、子どもの立場が上になり、親御さんが何も言えなくなってしまったり、自由にし過ぎてしまったりして、昼夜逆転や生活習慣や食生活の乱れに繋がる可能性があります。
これから、安心・安全な場所づくりをつくることは難しいことではあるのですが、適切な子どもと親との関係性を作ることが何よりも大切だとお気付き頂けたのではないでしょうか?
③信頼関係の構築
それでは、安心・安全な関係づくりにおいて何が必要でしょうか?それは「信頼関係」になります。
「親子だから信頼関係があるのは当たり前」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、信用関係と勘違いしてしまうと良くありません。信用は「何か担保がある状態でその人のことを信じる」ことになる為、損得勘定の関係性になります。
信頼関係はこの損得勘定が無い上で、その人のことを信じることになります。親子関係においては信頼関係を築いて頂くことが何より大事です。
家庭環境を良くする為のカウンセリングを。
如何だったでしょうか?
子どもが不登校になるのは家庭環境だけのせいではありません。ただ、不登校になることで家庭環境が悪くなってしまい、今までのことを振り返ると子どもに対して悪いことばかりをしていた、だから家庭の責任と解釈する方が多く居ます。
また、この状態になると、母親の責任、父親の責任、誰かの責任、と責任転嫁にもなり、空気が悪くなることも良くあります。
カウンセリングでは原因を探すよりもこれからどの様にしていくべきか?についてお話をして行きます。もちろん、過去の反省は必要ですが、そこに囚われるのではなく、どの様にして前へ進んで行くかを一緒に考えて行きます。
現状に行き詰ってる方や現状から先へ進みたいと考えている方がいらっしゃいましたら、不登校支援センターにご相談頂ければと思います。
皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。
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