子供の心理学

心理社会的発達と不登校③ ~青年期の発達~

こんにちは。不登校支援センター大阪支部の森です。

前回に引き続き心理社会的発達と不登校についてお話させていただきたいと思います。

3回目に当たる今回は青年期の心理社会的発達について①よりも少し詳しくご説明させていただきます。

青年期は大人でも子供でもなくその境界にいるということで、心理学者のレヴィンは境界人(マージナル・マン)と呼んでいた不安定な状態に陥りやすい時期です。

この不安定さから人間関係でも摩擦が生じやすく、それが原因で不登校になってしまう人も少なくはありません。

また、青年期は様々な精神疾患の好発期にもなっているため、注意が必要です。

青年期とは

青年期とは13歳から22歳頃までの時期のことを言います。

また進学や就職など自分の将来について選択を迫られる機会が増える悩みが多い時期でもあると言えます。

しかし、最近では発達加速化が起こっているうえに大学などへの進学率も高くなっていることから、青年期は延長し、それに伴いモラトリアム期も延長しているとも言われています。

そんな青年期の心理社会的発達課題と発達危機は自我同一性確立 (アイデンティティ確立)VS 自我同一性拡散(アイデンティティ拡散)で発達を達成した時に得られる力は誠実性です。

青年期は「自分とは何者であるのか」ということを確立していくという非常に重要な時期です。アルバイトやボランティアなどに加え、様々な人間関係の中で色々な自分を演じることで自己や他者に対する理解を深めていきます。その中で自分らしい姿、自分のあるべき姿について確かめていきます。

役割実験を行っている時には一時的に多様な自己を持つようになりますが、エリクソンによるとその自己もいずれ統合され一つの自己として確立されると言われています。(アイデンティティ確立)

また青年期はこれまで親の価値観などに基づいて形成していた人格を自分の価値観に基づいて再構築する時期でもあるため、余計に「自分とは何か」ということが見えにくくなる時期でもあると言えます。

そもそもアイデンティティとは?

アイデンティティという言葉をご存じの方は多いかもしれませんが、そもそもアイデンティティとはどういうものなのでしょうか?

アイデンティティとは「自分は自分であるという感覚を持ち、かつそれが社会から認められていると感じている感覚」のことです。

日本における心理学の分野ではアイデンティティのことを自己同一性/自我同一性という言い方もします。

この感覚を持つことができた状態を「アイデンティティ確立」といい、逆にこの感覚を持てず、自分らしさが何か分からないという状態を「アイデンティティ拡散」といいます。

アイデンティティ拡散状態に陥ってしまった場合、自分の将来を決定できなくなってしまったり、無気力になることで引きこもりという状態になってしまうこともあります。

このように、自分が自分であると感じられていることは心の健康においても非常に重要な要素であると言えます。

青年期における親のかかわりについて

青年期は親からの自立に向かっていく時期であるため、反抗期などもありお子さんとの関わり方に悩まれている方は多いのではないでしょうか?

そんな青年期においてもやはり親御さんの関わり方はお子さんの発達において非常に重要な役割を担います。

まずは親御さん自身がお子さんの力を信じて見守る姿勢を取ることが大切になります。

お子さん自身も親御さんに頼りたい気持ちとそっとしておいてほしい気持ちがせめぎ合い、非常に不安定な状態にあると言えます。

そのため、基本はお子さんの様子をそっと見守り、何か助けを求めて来た際には手を差し伸べてあげてみてくださいね。

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