大型連休明けに学校を休みがちになった際の対応② ~認知論から対応を考える~
こんにちは。
不登校支援センター東京支部の本沢裕太です。
今年は、開花予報から大きく時期がずれての開花となりましたね。
まだまだ気温差のある毎日ですが、皆さん体調はお変わりないでしょうか。
前回のブログでは、「4月に葛藤するお子さん」や「連休明けに登校しにくくなるお子さん」の特徴についてお伝えさせて頂きました。
今回は、学校に行きにくい子は、どのような思い込みを抱えているのか整理していきたいと思います。
実際に話しを聞いてみると、、、
- 自分は何やっても上手く出来ない
- 一度やり始めた事を最後までやり遂げられない
- 自分は何の役にも立てていない
- ○○が出来ない自分には価値がない
このように、ご自身に対して厳しめの思い込みを抱えている子が多い様です。
そのように感じていたら、
- よし!頑張ってみよう!
- なんとかなるだろう
- やるだけやってみよう
とはなかなか思いにくいですよね・・・。
このような思い込みを減らしていくために、注目して頂きたいことをご紹介致しますね。
幸せの3条件
皆さんは、こんな言葉をどこかで聞いたり、目にしたりした事はございますか?
アドラー心理学では、人が幸せに過ごす為に必要な3つの要素をこのように呼んでいます。
1.自己受容
(そのままの自分を受け入れていること)
2.他者信頼
(相手を信頼できる対象と思えること)
3.貢献感
(人の役に立てると思えること)
これらが満たされていくことで、自己肯定感が高まり、自分に価値を見出せると言われています。
『自分に価値があると思えると、勇気を持てる』
自分に価値を感じられて、勇気が持てるようになれば、先程のような
- 自分は何やっても上手く出来ない
- 一度やり始めた事を最後までやり遂げられない
- 自分は何の役にも立てていない
- ○○が出来ない自分には価値がない
といった思い込みからも解放されるかも知れませんね。
一番最初に取り掛かりやすいのは・・・
個人的な見解も含まれてしまいますが、一番最初に取り組んでもらうとしたら、
3.貢献感 (人の役に立てると思えること)
が取り組みやすいと思います。
その理由をお伝えしますね。
「勇気」がくじかれている!?
「できていないこと」「以前はできていたのに、やらなくなったこと」に目が向きやすいかも知れませんし、ついつい指摘したくなってしまうかもしれません。
そういった「さぼっている」様に思えてしまう状態を、アドラー心理学では「勇気がくじかれている」と考えます。
- 何事にも真面目に取り組む自分でいたい
- 一つのミスもなく完璧にやり遂げたい
- 誰からも愛される自分でいたい
- 皆から尊敬される人になりたい
など、たくさんの「本当は、こうしたい!」があるのに ・・・いざ行動に起こすと、思う様にできない・・・。
そういった葛藤を、お子さんご自身でも感じているかも知れません。
お子さんがそういった状態の時は、思いっきり感謝と喜びのお気持ちを伝えてみてください。
誰かを喜ばせることができる、誰かから感謝されると、人は「もっと喜ばせたい」「もっと感謝されたい」と思うものです。
その気持ちが、自発的な行動へのモチベーションにも繋がりやすいのです。
ご家庭の中でも、外出先でも比較的見つけやすい行動の一つになりますので、是非試してみてくださいね。
続きは、また次回以降でお伝えしたいと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。
関連ワード: カウンセリング , コミュニケーション , 不登校 , 不登校支援センター東京支部 , 信頼 , 思い込み , 自己受容 , 自己肯定感 , 葛藤 , 貢献