不登校のお子さんと良好な信頼関係を築くための方法①
こんにちは。 不登校支援センター東京支部の本沢裕太です。
冬休み中は、皆さんいかがお過ごしでしたでしょうか。
非日常的な時間でもあるため、「正月疲れ」みたいなものもお感じになられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
最近では、暦の関係で連休となることが多くなってきております。
リフレッシュや旅行などの予定も立てやすい一方で、
「楽しんでるのは子どもだけで、親は苦労が増えている」
なんておっしゃる方も少なくありません。
こういった時期は、いつもとは違った体験ができる時間でもあるので、お子さんが一回りも二回りも成長する可能性がある期間でもあります。
ただ、前提として周りの大人との「信頼関係」も大切だと感じております。
信頼関係を構築する過程では、「自分は愛されているか」「受け入れられているか」を確認する、いわゆる「試し行動」がでることがあるので、あえて親御さんを怒らせようとしたり、困らせようという行動も起こり得ます。
そこで、怒られたり、拒絶な対応をされたと感じてしまうと、
- 自分は愛されていないんだ
- 自分は受け入れられていないんだ
と心を閉ざしてしまいます。
そうなってしまわない為に、日々の関わりの中から一つ一つ「安心できる」体験を積み上げていく事が大切になってくると考えております。
私が担当したお子さんの例を一部交えながら、お伝え致しますので、ご参考にされてみてください。
「信頼関係の構築」高校生の女の子(B子さん)の場合
高校生の女の子(B子さん)の事例です。
B子さんは、部活の部長を務めるなど、責任感の強いお子さんでした。
しかし、他の部員との温度差を感じて、部活に参加しても居心地が悪くなってきたのがきっかけで、登校を渋り始めました。
カウンセリングに対しても、本人は初めあまり乗り気ではなく、何とか親御さんに連れてきてもらった感じでした。
そういった経緯もあったため、カウンセリング当初は
日頃の出来事の中で、話やすいことから聞かせてもらえませんか?とお願いしました。
するとB子さんは、少しずつ自分の好きな事、今興味がある事などから話してくれました。
徐々に、口数も増えてきて、1回目のカウンセリングが終了する頃には、だいぶ発話量も増えておりました。
家では、学校や勉強の話をすると、
「どうしたら良いのか分からないよ!」と泣き叫び
自分の部屋にこもってしまったそうです。
本当に悩まれていて、どうしたら良いのかわからなかったのかも知れませんね。
それ以来、親御さんも「まずは、B子さんとコミュニケーションと取ろう!」と、学校や勉強以外の話で話せる話題を探しておられました。
後々話してくれたことですが、当時のB子さんは、
「学校を休んでいる事を責められる」
「そのことを否定されて当たり前だ」
と感じていたとのことでしたので、学校や勉強の話題が出るだけでも、自分を否定するような感情を抱いてしまったようです。
ご家族の中でも、世間話しなど普通にできるようになってきてからは、自分を否定する感情を抱くことは少なくなり、安心して過ごせるようになってきたようです。
親子の信頼関係が築けてきた・・・?
カウンセリングを10回ほど回数を重ねたあたりでしょうか。
私とも信頼関係が築けてきて、自己開示をする事への抵抗感が減ってきた事と、親子関係も「否定されない」という安心感から、関係性が少しずつ変化し始めました。
今回はここまでとなりますので、続きは次回をお楽しみに。
最後までお読みくださりありがとうございます。
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