お悩み解決「一問一答」不登校解決現場レポート

子どもが自ら学校に行こうと思う支援とは?

こんにちは。不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。

不登校でお悩みのご家族の皆様におかれましては
「学校に行ってもらいたい(あるいは自立してほしい)」というお気持ちを持つ一方で、
「強制的に行かせるのはどうなのか」「なるべくなら自らの意志で学校に出向いてほしい」とお感じになられる方が多くいらっしゃいます。

お子さんに対して何よりもご配慮いただいているからこそ、
登校を促すにあたっても「親が強い態度で出る」ということについては抵抗があるかと思います。

もちろん社会に出ていくと、やりたくない事をやらなければいけない、理不尽な事にも耐えていかなければいけないといった事は出てくるかと思いますが、「させられ感」で動くのはどうしても長続きしなかったり、気分が落ちてしまうことにもつながっていきますので、私たちカウンセラーとしても
「子どもが自ら学校に行こうと思う支援」を考えていくことに注力していきたいと思っています。

本日はこういった観点から、そのポイントを3つほどご紹介していきたいと思いますので
最後までお付き合いいただけたら幸いです。

①「こうなりたい、こうはなりたくない」という目的意識を持つ

これはご本人への心理的なアプローチとなりますが、やはり子ども本人が
「こうなりたい」あるいは「こうはなりたくない」という、ある程度近い未来を想像できることが
大切になってくるかと思います。

現状 家での過ごし方として、仮にダラダラ過ごしているように見えているお子さんに対して
「どうなりたいの?」と聞いても答えに窮してしまうことはあるかもしれませんが、
逆に「今の生活を続けたいと思うか?」と聞いてみると「思わない」と返ってくることがほとんどです。

「こうなりたい」あるいは「こうはなりたくない」という思いを少しずつ会話を重ねながら
ご本人の目的意識を育んで行ける事はとても重要になってくると思います。

下記のブログも参考にしてみてくださいね。

どうすれば子どもに「やる気」を持たせられるのか?

②学校からの情報提供

こちらは学校と連携を取りながら進めていくアプローチとなりますが、
学校の様子が分かる情報について、子ども達に伝えておけるとイメージを持ちやすくなります。

例えば教室の様子。どんな雰囲気でどんな風に授業が進んでいるのか等。
昨今だとオンラインで授業を配信してくれる学校も増えてきておりますが、自宅で授業を受けられるという恩恵以上に、なんとなくでもクラスの雰囲気が伝わるというのが大きなメリットだと感じています。

「少しガヤガヤしているな」とか「クラスではこんな物が流行っているんだな」など、
オンライン配信や学校の先生からの情報によって、実際に自分が教室に入っていく際に
立ち振る舞うイメージが湧きやすくなっていきます。

その他にも今後の学校行事や期の変わり目でどんな変化がありそうかなど、
学校情報を伝える事で、自らの意志で学校に行くイメージを湧かせていきたいものですね。

③親御様からのサポート

最後に、やはり「親御様からのサポート」が必要不可欠になってきます。

上記①、②に関しても言える事ですが、ある程度お子さんと建設的なお話が出来る段階にあることが
前提となってきます。不登校支援を考えるにあたっては段階に応じた対応が求められ、
「自分の内面に関わる話題」や「学校に関わる話題」について耳をふさいでしまうようだと、
それは現段階ではまだ心の安全を感じられていない状態と言えるのかもしれません。

その際は親御様からの「受容的、共感的」な関りが求められるかと思いますし、子ども達が好きな事をやっていく中で見えてくる「小さな変化」にも敏感になってあげる姿勢で臨んで頂きたい所です。

ただ、ご家族だけで辛抱強く関わっていく事はとても辛いことですし、どうしても孤独感をお感じになることもあるかと思いますので、私たちカウンセラーはその思いを受け止める役割を果たしていきたいと感じております。

最後に

本日は「子どもが自ら学校に行こうと思う支援」として、
ご本人、学校、親御様 それぞれにおいて大切になってくるポイントを挙げさせていただきました。
難しい所もあるかと思いますが、新学期や新年度を迎えるにあたっての参考になれば幸いです。

何かありましたら、カウンセラーにもお気軽にお声がけくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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