子どもが心を閉ざしやすくなる「大人のクセ」とは?
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
新年あけましておめでとうございます。
今回のブログでは、
子どもが心を閉ざしやすくなる「大人のクセ」についてお伝えしたいと思います。
例えば・・・
私が小学生低学年のときの出来事を例にすると、
ある日、父親が「新しい運動シューズを買ってきたよ!」とピカピカの靴を買って来てくれたことがありました。
私は、嬉しくてすぐさま靴を履いてみようとしたのですが、
よく見ると、その靴はどうも男の子っぽい模様が入っていて、当時の私の好みではないデザインでした。
そのとき、正直な気持ちとしては、
「もっと可愛い靴が履きたい・・・」と思ったのですが、
「せっかく買ってきてくれたのだから文句は言えない・・・」という気持ちもあり、
少しもやもやしてしまった私。
その場では「ありがとう」と受け取ったものの、もやもやが晴れなかったので、
しばらくしてから、こっそり母親に、
「あの靴、本当はあんまり気に入ってなくて、もっと可愛い靴がよかった・・・」
と勇気を出して打ち明けてみました。
すると母親からは、
「せっかくお父さんが買ってきてくれたんだから、そんなこと言わないよ。」
と、優しくではあるのですが、諭されたことがありました。
なんでもない日常のやりとりではあるのですが、
そのときの私は、
『自分でもそれはわかっているけど、心に仕舞うにはもやもやしてしまった』
『でもそうやって諭されるなら言わなきゃよかったかも。』
と、
何とも言えない気持ちになったのを覚えています。
実は子どもが気にしている親の反応
どうしてこのエピソードをお話したかというと・・・
カウンセリングで子どもたちと話している際に、
「その気持ち、親御さんや先生に伝えてみる?」と一緒に考えていると
「言ってもどうせ○○って言われるもん」など躊躇する子どもの反応を見ることがあったからです。
勇気を出して正直な気持ちを話したとき、
●「そんなこと言っちゃダメだよ」と怒られたり諭される
●「その考えは間違っているよ」と否定される
●「そんなこと言っても仕方ないでしょ」と軽くあしらわれる
などの反応が返ってくると、
「気持ちを話してはいけない」「話したくない」と感じてしまう・・・
そうした経験が積み重なることで、親御さんと本心でのコミュニケーションをとる機会が減ってしまうことがあります。
ついついやってしまう”大人のクセ”
子どものためを思って、
「子どものことを正そう」と指摘するのが”クセ”になっている大人は、
もしかすると多いかもしれません。
子どもの頃の経験をお話した私ですが、
実際大人になった今は、
子どもたちに対して「そんなこと言わずこう考えようよ」などと言いたくなることも度々あります。
これを読んでいる親御さんの中にも、
子どもの間違いを反射的に指摘してしまう、修正しようとしたくなる、
という親御さんはいるのではないでしょうか。
もちろんそれが必要な場面も多々あると思うのですが、
反射的に指摘をする前に、
一度「そう思ってたんだね」「素直な気持ちを教えてくれてありがとう」
と受け止めてもらうだけでも、子どもの感じ方は変わりそうですよね。
話してもいいんだという安心感
子どもは、大人がどんな反応で、どんな態度で、どんな気持ちで
自分の話を聴いてくれているだろう、というのを繊細に感じ取っています。
そして、「自分の気持ちを正直に話してもいいんだ」という安心感は
何か困難があったときにも、子どもを支えていくものになります。
ご家庭の中でのコミュニケーションで迷うことがあれば、
ぜひカウンセラーへご相談くださいね。
関連ワード: カウンセリング , コミュニケーション , ストレス , 不登校 , 不登校支援センター大阪支部 , 気持ちを話す , 親子関係