どうすれば子どもに「やる気」を持たせられるのか?
こんにちは。不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
学校に行くにしても、勉強をするにしても、子どもが無気力な状態で
なかなか「やる気」が出ない様子。そんな時親としてはどう対応したら良いのだろうか?
こんな風に迷う事もあるのではないでしょうか?
子育てやコミュニケーションにおける大きなテーマとなってくるのが
「いかにやる気を引き出すか」ということでもあると思いますので
本日はこのテーマについてお話していきたいと思います。
最近多いといわれる無気力型の不登校
最近のカウンセリングの中では
- 「面倒くさい」「疲れた」等の言葉が多い
- 家での過ごし方としてもダラダラとゲームをしたりアニメを見る時間が長い
- 周囲から見ていると学校に行かないことへの罪悪感などは感じられない
こういったケースが増えてきています。
もちろん深層心理では色々な思いがあると思いますが、
親御さんからみると一見「無気力」とも感じられるこういった状態の子どもに対して、
やはりなるべくやる気をもって物事に取り組んでほしい所ですよね。
やる気を引き出す上で知っておいて頂きたい3つのポイント
子ども達のやる気を引き出す上で知っておいていただきたいポイントについて
本日は3つに絞ってお伝えしていきます。
①大前提としての「理解」や「共感」
まず子ども達のやる気が失われてしまったことについての背景、これまでの経緯について
理解を示す姿勢や共感的な関りは大切になってきます。
例えば学校生活の中で勉強に頑張って取り組んでみたけれど一向に成績が上がらなかった、
友だちに話しかけたけれどそっけない対応をされてしまった、など今の状態になった背景や理由が
きっとあったのだと考えられます。
大人たちから見たら「些細な出来事」だったとしても、ご本人の受け取り方としては傷ついたり、報われないと思う感覚になったかもしれませんので、そういった経緯について理解をしてあげようとする姿勢を大切にしていただきたいと思います。
自分の気持ちを聴いてくれる、わかろうとしてくれる、そういった信頼を抱いている人から言われることと、そうでない人から言われることでは、同じ内容でも受けとめ方が変わってきますよね。
ですので、大前提として「理解」や「共感」に努めていただきたいと思います。
②人によって何がやる気になるかは変わってくる
当然のことかもしれませんが、人によってやる気の出し方は変わってくるものです。
例えば
「自分のため」になることか「誰かのため」になることか、という分け方も出来ます。
ある子は自分の成長のためにやる気を出すかもしれませんし、ある子は他者のために頑張ろうと思うタイプかもしれません。
また、「こうなりたい」という思いで動こうとするのか、「こうはなりたくない」という思いで動こうとするのかにも違いがあります。
前者は「目的志向型」であり、後者は「危機回避型」となりますが、どちらが良い悪いと優劣が付けれられるものでもありません。
これらを組み合わせて考えると
(1)自分のためにこうなりたい
(2)自分のためにこうはなりたくない
(3)他者のためにこうなりたい
(4)他者のためにこうはなりたくない
こういった4つの領域で考えていく事も可能です。
分類の仕方は上記だけに限られるわけではありませんが、お子さんはどんなタイプと言えるでしょうか?これまでの経緯を振り返りながら見つけていっていただけたらと思います。
③「これなら出来そう」という適切な目標設定
いわゆる自信というものに近いかもしれませんが、
「こういうことなら出来そう」と考えられる「適切な目標設定」も大切です。
無気力状態になっているお子さんは「どうせ何もできない」などの思考を持つことが多く、
その背景にはもともと持つ理想が高かったりすることもあったりします。
理想が高いと当然、そこに到達できない時のギャップにも苦しめられますよね。
その状況の中で適切な目標設定というのもなかなかに難しいかもしれませんが、
0か100の状態の「間」を周囲の人たちがしっかり感じさせてあげるためには
「これが出来たから偉い」とか「この結果がすごい」など100の状態についての承認をするのではなく
「だんだんと〇〇が出来るようになってきているね」とか「少しずつ〇〇が改善されているね」などの声掛けにより0~100に到達するまでの間にある「連続性」を感じさせてあげる事も大切です。
そうすることで0か100かの思考が少し緩和され、間の10や20、50といった適切な目標設定を
持つことも可能になると考えられます。そして徐々に達成感を味わってもらえると、さらなるやる気にもつながっていきます。
最後に
以上、3つのポイントからどうすれば子どもに「やる気」をもたせられるか?を検討してみました。
お子さんの背景や思考を理解し、関わっていく中には困難も伴う事と思います。
私たちカウンセラーもお役に立てるところがあるかと思いますので、
何かありましたらお気軽にカウンセリングにお越しくださいね。
本日は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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