「不登校だから○○は禁止!」~知っておきたいリスクについて~
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
12月・1月のこの時期は、
大人も子どもも、クリスマスやお正月などのイベントごとを前に
少しわくわくソワソワした気持ちで過ごしている方も多いのではないでしょうか?
”不登校だから”○○はダメ?
例年この時期になると、
カウンセリングの中でこんなお悩みを聞くことがあります。
「うちの子は不登校なのに、例年通りクリスマスプレゼントやお年玉をあげてもいいのか迷います・・・」
「学校も行ってないのに、冬休みに楽しく遊ばせていいものなんでしょうか?」
など、親御さんとして判断に迷うお気持ちや質問をいただきます。
こうした悩みの背景には、
「何も咎めず楽しく過ごさせていては不登校が長期化するのではないか」などの
ご心配のお気持ちが大きいことと思います。
もちろんご家庭の方針もあるかと思いますし、親御さんのお気持ちもそれぞれかと思いますので、
一概に「こうしたらよい」という正解はないものですが、
「不登校だから」という理由で子どもに「○○はだめ」などの制限や禁止をしてしまうことにはリスクもありますので、
今回はそのリスクについて、考えていきたいと思います。
「○○はダメ」=罰 と感じるリスク
例えば、大人を例にイメージしてみると…
とてもストレスのかかるお仕事をして、精神的につらくなり会社を一時的にお休みしたとします。
そのときに、
「会社に行かないなら、趣味などで楽しむこともしてはいけないですよ」
と誰かから言われたとしたら、みなさんはどのように感じるでしょうか。
・・・なんだか罰則を与えられている気分で、
会社を休んでいても心が休まらず、余計に息が抜けない時間になってしまいそうです。
お子さん一人一人の状況や状態は違うのでケースにもよりますが、
「不登校だから」という理由で制限や禁止事項を作りすぎてしまうと、
「学校に行かない=罰を与えられること=悪いこと」
と子どもが捉えてしまう可能性があります。
そうなると、
子どもの心理状態としては、
●「学校に行けない自分がやっぱり悪いんだ…」と自己否定感が強まる
●「苦しい気持ちを親はわかってくれない」と親子関係が悪化する
●モチベーションや気持ちの発散となるものがないことで行動意欲が下がる
などのことが起こり得ます。
親御さんとしては「子どものために」と思って対応を考えているはずなのに、
その親御さんの気持ちとお子さんの捉え方とがすれ違ってしまうことになりますよね。
一番大切な考え方
お子さんとの関わりや対応を考える上では、
「不登校だから」という行動面にのみ視点を向けるのではなく、
「お母さんお父さんはこう感じるから」
「子どもの気持ちがこうだから」
など、ご家族それぞれの思いや考えを大切にしていただきたいなと思います。
「学校をお休みすること」は罰を与えなければいけないものではなく、
その背景にある子どもの状況や心理状態、環境などを周囲が理解していくことがまず第一に大切になります。
親御さんとして、どのようなことが心配だからそう思うのか。
学校に行かずに○○をすることで何が不安なのか。
お子さんはどのような気持ちを抱えそうか。
対応の方針や関わり方に悩む際には、ぜひ一度カウンセラーに相談くださいね。
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