なぜ学校に行かないの?~不登校の原因探しより大切なこと~
こんにちは。不登校支援センター名古屋支部の伊藤です。
2学期もそろそろ折り返しのころですね。
少しずつ日が暮れるのも早くなってきて、今から冬休みが待ち遠しいなんて思っている子どもたちもいるのではと思います。
今回は、初回面談でお伝えするお話を少しだけお伝えしたいと思います。
不登校の原因ってなに?
不登校支援センターのいちばんはじめのカウンセリングは、親御さんとの初回面談となります。
親御さんから、お子さんの現在の様子やこれまでの経緯をじっくりお聴きする時間をいただいております。
(初回面談について詳しくは こちら をご覧くださいね)
そして初回面談の際に比較的多くお聴きするお声が 不登校の原因 についてのお話です。
インターネットやSNS、メディアなどでもそういったやりとりを見かけますよね。
たしかに原因を知りたいと思うことは自然に湧いてくる感情だと思います。
実は私たちは、この部分についてそれほど触れないことも少なくありません。
なぜなら「原因を探すことよりも大切なことがあるから」なんです。
不登校の原因探しを例えるならば・・・
そもそも、不登校の原因を探すというのはどういうことなのでしょうか。
例えば、お皿が割れてしまった!というとき、
私たちはとっさに
- 手が滑ってしまった
- 落ちたところが硬い地面だった
- もともと崩れ落ちそうな場所に置いてあった
など、お皿が割れた原因を考えることが多いですよね。
私たちは、なにかアクシデントが起こったりすると、無意識に原因を考える癖があります。
ですので、原因を考えること自体は自然なことでもあります。
ただ、ここでよく考えたいことは 割れたお皿が元に戻るかどうか なのです。
もし、原因を探すことで割れたお皿が元に戻るのなら、私も必死で原因を考えると思います。
ですが、残念ながら割れてしまったお皿は元には戻らないですよね。
不登校も少し似ていると感じています。
不登校の原因探しより大切にしたいこと
割れたお皿を「不登校」に置き換えるとどうなるでしょうか。
- 宿題が終わらなかった
- 勉強についていけなかった
- 友だちと上手くいかなくなった
など、こちらもいろいろ考えられそうですね。
そしてこの原因ひとつひとつに
- 宿題はやらなくていいと伝えてあげる
- 勉強を教えてあげる
- 友だちと仲良くできるように先生に頼んであげる
など、これまでにいろいろな対応をしてきたのではないでしょうか。
それでも学校に足が向かないことに、親御さんが焦ってしまったりいらだってしまったり、
聞けば聞くほど新しい原因が出てくるという話も珍しくありません。
そして、原因が分かったとしても、割れたお皿が元に戻らないのと同じように、
明らかになった原因に対して一つ一つ丁寧に対応していっても、
元通りになるわけではないこともあるのではないでしょうか。
大切なことは「これまで」よりも「これから」です。
割れたお皿は戻らなくても、次のお皿が割れないように、そんなことを考えていけたらと思っています。
興味をもたれた方はぜひ初回面談にお越しください。
これからできること、私たちと一緒に考えましょう。
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