お子さんに、初めて「学校に行きたくない」と言われたら・・・⑤
こんにちは。 不登校支援センター東京支部の本沢裕太です。
10月になり、少し秋めいてきましたね。
1日の中での気温差が大きい時期が続いておりますが、この時期は自律神経が乱れやすいので、しっかりと休息を取りながらお過ごしくださいね。
前回は、お子さんの様子を多角的に知るということをお伝え致しました。
今回は、その次のステップについてお伝え出来たらと思います。
スモールステップ
ここでは、これまでの「集大成」といっても過言ではないです。
- ご家族が安心して相談できる場所を確保する
- 「出来ていないこと」よりも「日々、出来ていること」に目を向け始める
- 「学校に行きたくない」という気持ちを否定せずに受け止める環境を作る
- お子さんの状態を多角的に捉え、強みやお子さんらしさをみつけていく
そういった環境の中で過ごせていると、「楽しい!」「やりたい!」「もっと役に立ちたい!」と今出来ていることよりも少しだけ背伸びをした行動にもチャレンジしてみたり、「自ら」発言や行動が増えてくる傾向があります。
是非、応援してあげたいですが、新しいことを始めると
- 続けなくちゃ
- ちゃんとやらなくちゃ
- 周りから評価されなきゃ
といった意識も芽生えやすく、やりたいと思って始めたことでも習慣にならないことがあります。
どうして、そういったことが起こるのでしょうか。
過剰正当化効果とは
自ら発言や行動が増えて、少しずつ生活のペースや日々のやることの中に変化が見られてきますと、次のステップアップを提案したくなる気持ちは非常によく分かるのですが、要注意です。
元々は、自発的にモチベーションで起こっている行動に、物理的な報酬や第三者からの提案や促しがあると、モチベーションが下がってしまうのです。
- 好きなことを仕事にしたのに、モチベーションが低下する
- 自分で、ベストを尽くそうと熱意を持って行動したことに対して、「ほんのお礼の気持ちです」と謝礼を頂いたが、結果としてがっかりしてしまった
といった経験、皆さんはございませんしょうか。
変化が見られてきた時期は、「チャンス!」と感じやすいですが、お子さん自身の気持ちや心理状態も把握しながら、慎重に次のステップを考えていく必要があります。
支援センターのカウンセラーは、そういった状況の対応についても経験豊富ですので、是非一度ご相談ください。
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