不登校解決現場レポート高校生の不登校

事例紹介~夏休み明けからの登校再開~

こんにちは。
仙台支部の上原です。
本日は夏休み明けから登校を再開した子のお話を共有してみたいと思います。

夏休みまでの取り組み

今回ご紹介するAさんは高校1年生です。
中学の頃から不登校でしたが、高校からは心機一転頑張ろうと4月は通学していました。
しかしGW明けくらいから徐々に疲れてきてしまい、再度不登校となっておりました。
要因は複数ありますが本人としては特にクラスメイトの反応を過剰に気にしていしまうところが大きく感じているようでした。
この辺りの要因分析や「自分の求めているものはなんだろう」「どうなったら動きやすくなるだろう」などのお話を夏休みまでに行っておりました。
心理検査や対話での掘り下げによってAさん自身もどうなっていきたいかが整理されていきました。

実際に夏休みはどう過ごしたか

まずは目標設定として夏休み明けに少しずつ登校再開してみようとなりました。
本人としてもずっと休んで留年してしまうのは避けたいという思いもありそのようになりました。
その上で夏休みをどう過ごすかを考えました。

当然夏休み中は学校がないので「今日も行けなかった」などの葛藤は生じません。
精神的な負荷が下がる時期になります。
その出来た余裕で改めて自分の感情や思考と向き合っていきました。
例えば「自分が人の反応を気にするのは悪く思われたくない、よく思われたいという感情が強いからだ」とか「よく思われたいと思うこと自体は健全でもそうでなくては無理とまで考えるのは極端だったかもしれない」など。
あまり向き合いたくないような感情にもあえて目を向けていきました。
そして自分の感情や思考の偏りを自覚した後、それを和らげるための訓練のようなものを行いました。
夏休みをそうやって過ごし、新学期を迎えたわけです。

Aさんの現在

夏休み明け初日から登校をしました。
もちろん大変な緊張感と負荷の中での行動でしたが「前のような自分ではいたくない」という気持ちが行動につながったようです。
登校できたという話を嬉しそうに語ってくれたのでこちらとしても嬉しくなりました。
学校に行けたからということではなく、Aさん自身が努力してその成果を得られたと実感しているところが嬉しく感じられました。

初日の後はすぐに土日で、また月曜日から通常授業に臨むようになりました。
最初は1時間だけとか区切ってやろうといっていましたが、初日に登校できたのが自信につながったのかもう少し居てみるとチャレンジしていました。
結果的に最初の週は1日だけ早退する日がありましたが毎日登校していました。
週末はとても疲れたようでカウンセリングでも疲労感を出していましたが本人曰く「いい疲れ」だそうです。

この記事を書いている時点では継続的に登校を続けており、今度は勉強の遅れをどうしようかと次の課題が出てきている状況です。
本人に前向きに取り組む姿勢が見られるのでこの辺りも時間の問題かもしれません。
本人の望み通りにことが進んで周りもほっとしています。

最後に

Aさんも元々は「もう学校なんて無理だ」と投げ出すような発言が多くありました。
ただ「改めて考えればやっぱり通えていたほうが良いよな」と本人が感じたことから対応策を考えていけるようになりました。
この段階に至るまでが難しいかなとも感じます。
口は嫌だ無理だと言っていもそうでない感情があったりします。
それに自分自身が気付けると行動も思考も変わる可能性があります。
Aさんもすべてが解決したわけではありませんので引き続きサポートしていきたいです。
記事にすることは許可を得ていますのでたぶん本人もこれを見ているのではないかと思います。

努力して進んでいる君のことを私も親御さんもちゃんと見ているよ。
これからも潰れない程度に取り組んでいこうね。

それではまた。

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