お子さんが宿題をしない「本当の理由」とは?
皆さん、こんにちは。
不登校支援センター東京支部の園田です。
いつも不登校支援センターのブログをお読みいただき、ありがとうございます。
9月に入りましたね。少しずつ暑さも緩和されてきましたが、体調を崩す時期でもありますので
お身体をご自愛ください!
本日はお子さんの「宿題嫌い」について皆さまにお伝えが出来たらと思います。
私も子どもの時は母親に怒られる…、同級生はみんなしてきてるんだろなー…など、いろいろ
考えてしまい宿題を先延ばししたいという葛藤の中で嫌々していたことを思い出します。
(母親と言い合いになってビデオデッキを足で壊したこともあります…)
まずはお疲れさまです!🍵
夏休み期間中に学校から多くの宿題を出されたご家庭がほとんどだと思います。
読書感想文、書道、自由研究、料理、そしてドリルと見ただけでやる気が無くなるかもしれませんね。
親御さんもお子さんに対して宿題をどのように進めていくのかと心配になり、「どこまで出来たのか」
、「なぜやらないんだ」とついつい口酸っぱく言ってしまったこともあると思います。
また、なかなか動かないお子さんを見かねて宿題を協力された方もいるのではないでしょうか。
まずはそういった親御さんに「お疲れさまです!」と言わせてください。
ではなぜお子さんは宿題に向かおうとしないのでしょうか…
宿題をしないのはなぜ??
人間は理由を聞くと安心感を持つと言われています。
皆さんはお子さんから「学校に行きたくない」と聞くとおそらく「どうして?」と聞き返されると思います。
そしてその質問に答えられなかった場合は、「学校に行きなさい!」と伝えられたご経験はあるのではないでしょうか。
学校に行かない理由も分からないままだと、親御さんも不安を感じてしまいますよね。
例えば、お子さんは「宿題をしない」 = 「学校に行かない理由」にしていることが多くあります。
では親御さんは「宿題が終われば学校に行ける」と思われますが、お子さんが宿題に向かおうとしない
のはなぜでしょうか。宿題に向かわない背景についてどんなことがあるのか考えていきましょう!!
宿題をしない背景には…
お子さんが宿題をしない背景には以下のような気持ちがあるからかもしれません。
- 学校を休むという負い目を感じたくない(お子さん自身で行けないことを納得しようとする)
- 親御さんに心配を掛けたくない(宿題以外に行きたくない理由を知られたくない)
- 完璧に宿題を終わらせないと恥をかくのではないか(完璧主義)
例えば私が関わっているクライエントさんの中には「宿題は絶対に終わらせなければいけないと思う」
お子さんがいらっしゃいます。もちろん宿題はしなくてはいけないものではあります。
しかし、「○○しなければいけない!」つまり「完璧主義」の考えを強く持ってしまうと結果的に
自分を追い込んでしまう可能性があります。
ではなぜお子さんは「完璧」を求めると思いますか?
「完璧」を求める背景には親御さんの「笑顔」であったり、「褒めてくれる言葉」を求めている
場合があります。
完璧を求める = 親御さんへの欲求(笑顔を見たい、褒められたい)を満たしたいという思いが
あるのかもしれませんね。
ではここで少しお子さんの行動について科学的に見ていきましょう。
お子さんの脳には「脳内報酬系」という神経系があります。
様々な欲求が満たされ脳が活発化し、「ドーパミン」を放出することによってはじめて
嬉しいという気持ちを味わうことができます。
しかし、失敗したり出来なかったことがあると反対に負の影響を及ぼしてしまいます。
ですので「完璧」を求める行動にはリスクがあるのです。
その結果、「完璧」にならなければなかなか学校に足が向かなくなります…
そういった完璧を求める行動から来る部分もあるかもしれませんが改めて言うと、
宿題をしない背景には 「学校に行きたくないという強い気持ち」が根本にあります。
お子さんが頭痛や腹痛、吐き気を訴えるのと同じように宿題をしないことも学校に行きたくない
という気持ちの表れになっているかもしれませんね。
「宿題をしてしまうと学校を休む理由がなくなる…」このようにお子さんが考えていると、
宿題に向かわないことも少し理解されると思います。
私も子どもの時は「どうせ親に言っても…」とついつい考えてしまっていました。
そのため、自分の中で問題を解決しようとしましたが、なかなか改善されずストレスを
溜め込んでいたなと今では思います。
ではそんなお子さんに対して親御さんはどのような声掛けをすればよいでしょうか?
私が子どもの時に言って欲しかったことも含めて書いてみます。
学校に行きたくないという気持ちを受け止めてあげる声掛け
先ほどもお伝えをしたように、宿題はただめんどくさいからしたくないと思うこともあれば
学校に行けない理由の一つになっている可能性もあります。
そういった中で 宿題 = すべきである! という姿勢でお子さんに関わってしまうと
「どうして分かってくれないんだろう…」「しないといけないのは分かっている…」とお子さんが
感じてしまうかもしれません。
ではどのように声掛けをするかと言うと、「学校に行きたくない」という気持ちを受け止めてあげる
声掛けです。
例えば下記のような声掛けが当てはまるかと思います。
- 宿題をしていないと学校には行きづらいよね
- 行けない気持ちを話してくれてありがとう
- 宿題は絶対にしないといけないものではないからね
- 何か話したいことがあったらいつでもいいからね
まとめ
✓宿題をしない理由は学校に行きたくない心の表れになっていることがある
✓宿題をしない、学校に行きたくない気持ちをまずは受け止めてあげる声掛けを行う
行動の一つ一つにお子さんがどのような気持ちを抱いているのか、それを認識することは難しい
と感じられる方も少なくないでしょう。
そういった際にぜひ第三者であるカウンセラーにご相談いただければと思います。お待ちしておりますね。
では失礼いたします。
関連ワード: コミュニケーション , ストレス , 不登校 , 不登校支援センター東京支部 , 中学校 , 受け止める , 夏休み , 嫌い , 宿題 , 小学校 , 行きたくない , 高校