中学生の不登校小学生の不登校高校生の不登校

子どもの自立を願う親御さんへ

こんにちは。
東京支部の椎名愛理です。

突然ですが、皆さん何歳までが「子供」で何歳からが「大人」だと思いますか?

いつまでが子供?いつからが大人?いつが自立する時期?

  • 小学生の間は子供
  • 中学生も、まだ子供
  • 高校生でも、成人していない間は子供
  • 大学生になってアルバイトをはじめ、経済的にもある程度自立をしてきたら子供とは呼ばない
  • 親子の関係性上、いつまで経っても子供であることに変わりはない

これは個人によって考え方、感じ方が様々で、どれが正解というものはないでしょう。

年齢や身体的発達、精神的、経済的自立、お互いの関係性などそれぞれの観点によって
いつまでが子供、いつからが大人という考えはいくらでも変化します。

子どもは自分自身のことを、どう考えているのか?

この「いつまでが子供なのか」「いつからが大人なのか」という問い対して
お子さんに質問してみると

  • 「小学生だった時は自分で色々決められないから子供」
  • 「今中学生になって、ちょっと親とか先生が言っていることがわかってきたから
  • もう子供じゃないと思う」
  • 「高校生になって自分の進路は自分で決めるように、学校からも言われているし、選択する権利があるんだったら、もう大人の仲間入りしていると思う」
  • 「あと数年で社会人になるし、いつまでも子供ではいられない」

など、お子さんも「いつまで自分が子供という立場でいるか」
「いつからは大人として自覚を持って行動するべきなのか」など
自分の価値観で考えていらっしゃることが多くあります。

子供として接し続けることのリスク

以前Mくんとお話をしていた時のことです。

Mくんは当時高校2年生。学校で今後の進路について考えるようにはっぱをかけられ
どこのオープンキャンパスに行こうか、どの学部を選ぼうか、など考える時期に入っていました。

そんな中、中々自分の進路が明確にならないMくん。

「自分が何をしたいのかわからないんだよね。だって習い事も、中学受験も、部活は何に入るかも
その後高校で転校した時も、全部自分じゃなくて親が決めてたから」

お話を伺うと、Mくんとしては今まで自分のしたい事、行きたいところなど多くの選択を自分でしてきた経験がないと言うのです。

親御さんとしては、決してMくんの選択を軽んじていたり、親目線で望ましい生き方をしてほしいから
色々なものを押し付けてきたという感覚ではありませんでした。

ただ「うちの子に任せても、はっきりしないから最後には私たちが『じゃあこれがいいんじゃない?』と勧めざるを得なかった」というお気持ちなのです。

カウンセリングの中で親御さんからもMくんからもお話を伺っていくと
次第に「Mくんが選択をする機会が少なかった」という背景には
「Mくんが傷つかないように、大きな失敗や躓きを経験しないように親御さんがMくんを守ってきた」というご事情があるようでした。

失敗から学び、成長し、自立する

カウンセリングの中で、よく心の成長を筋肉の成長に例えてお話をします。

筋肉は、トレーニングをすると一旦細胞が壊れ、そして再生する過程で筋肉が大きく強くなっていきます。
心も同じ様に、様々な経験をし時に失敗したり、傷ついたりしながら、成長していきます。

誰かと喧嘩をして、相手を泣かせてしまった。
そうした経験があるから、人の痛みを分かるようになったり、どう謝ったらよいか、関係を修復したらよいかを考えることができます。

春に部活動を選ぶ際、迷いに迷って中々決められず、同級生より遅れて部活動に加わり、居心地の悪い思いをすることもあるかもしれません。
そうした時「もっと早く決めていれば、こんな思いをしなくても済んだかも」と自分の行動を振り返り、「次はもっと早く決めよう」と次の選択に向けて心の準備をするかもしれません。

こうした経験を通して、皆さんの心は成長し段々と自立に向けて動いていきます。
お子さんたちが「子供」である間に親御さんができるサポートは、お子さんを守ることと同時に、お子さんに「選択する勇気」や「失敗から学ぶ機会」などを与えていただくことです。
その際には親御さんの中に「うちの子はきっと大丈夫、この機会を充分に活かせるはずだ」という
お子さんに対しての信頼感が必要かもしれません。

ではこの信頼感はどこからくるのかというと、お互いの関係性の中から育まれていきます。

日々の小さなコミュニケーションや、お互い心を開いて接する時間を設けること、
相手に関心を向けることなどの繰り返しが、実はお子さんの自立(自律)にとって
一番大切なことなのです。

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