お子さんに、初めて「学校に行きたくない」と言われたら・・・③
こんにちは。 不登校支援センター東京支部の本沢裕太です。
夏休みも残す所、あとわずかとなってきましたね。
今年はどんな夏休みでしたでしょうか。
「あんなことがあった!」「こんなことがあった!」などなど、是非聞かせてくださいね。
前回のブログでは、不登校状態を長引かせないために、気を付けて頂きたい点についてお伝え致しました。
https://www.futoukou119.or.jp/blog/20230721/22807
今回は、不登校の初期対応として、私が最も大切だと思うポイントについてお伝えしたいと思います。
学校に行きたくないという気持ちを否定しない
こちらは誤解のない様に説明したいと思いますが、
親御さんが、学校に行って欲しいと思ってはいけない訳ではないですし、
お子さんに、じゃあ学校に行かなくていいよと言って欲しいということでもないのです。
お子さんと、親御さんがそれぞれ違うことを思っていれば、時にはぶつかることもあるかも知れませんが、お互いの考えや意見を言い合って、尊重しあって、不登校の解決の糸口を一緒に考えていく、という過程が何より大切なのです。
例えば、悲しいことではありますが、学校でイジメを経験し、不登校になっているお子さんが、
学校内でイジメがなくなったからといって、すぐに登校できるようになるのかというと、そうではないことが多いです。
被害にあったお子さんには、目には見えない傷がたくさんついており、もしかしたら通学路で思い出してしまうかもしれないし、門をくぐる時に怖くなってしまうかもしれないし、下駄箱で頭が真っ白になって動けなくなってしまうかも知れません。
クラスの中では、極度の緊張状態でずっと過ごしているかも知れません。
クラスでの様子を先生に聞くと・・・
「学校では普通に過ごしていますよ」
「休み時間、お友達と楽しそうに話していましたよ」
といった、学校での様子をお聞きして、ますます「じゃあ、何で行けないんだろう?」と思われることも多いのではないでしょうか。
前段でお伝えした「緊張状態」とは、固まって動けなくなってしまう、とか、教室にいられない、といった状態のことだけを示す訳ではなく、いつもよりテンションの高い状態でクラスで過ごしているのも、一種の緊張状態に当てはまります。
周りからは、「普通に」「楽しそうに」見える様に振る舞えているのかも知れませんし、その様に過ごしている最中も、どこで自分がショック状態になり、動けなくなるか分からない不安を抱えながら過ごしているかも知れません。
そういった不安を抱えたままの状態ですので、
- イジメがなくなったから行けるよね
- 宿題を無理にやらなくても良いから行けるよね
- 仲の良いお友達と同じクラスだから行けるよね
とはならないということを、親御さんや先生など支援する立場の方は理解しておいて頂きたいのです。
気持ちを否定されない、今の自分状況を理解してもらえているという安心感が、お子さんの一歩を勇気づけてくれます。
まずは、そういった支援体制を作りながら、スモールステップを一緒に考えていきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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