不登校期間が長く、進展している気がしない・・・という方へ
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
今回は、
●子どもの不登校期間が長く、どうしたらよいかわからない・・・
●見守ってきたものの、何も進展していないように感じる・・・
●これ以上どうしたらよいのかわからない・・・
という方に向けた内容です。
実例:Aくんの場合
小学校5年生のときから学校をお休みするようになったAくん。
中学校へ入学し、「中学生は登校するぞ!」と気持ちを前向きに持っていたものの、
入学式に登校した以降、また学校に足が向かなくなってしまいました。
「このままでは心配だ」「なんとかきっかけを掴んでほしい」との思いで親御さんが支援センターにご相談に来られたのが、
Aくんが中学校2年生になった春でした。
当初、親御さんのお気持ちとして、
「小学校5年生から何年も不登校で、見守ってきたものの何も状況は変わっていない」ことへのご不安が大きいようでした。
中学校の学年も上がっていく中で、親御さんの焦りや心配が大きくなることは当然のことと思います。
カウンセリングの中では、まずはこれまでの経緯やいまの状況、Aくんと親御さんの気持ちなどを整理していきました。
進展している?していない?
カウンセリングを進める中で、「昔はこうだったけど、考えてみれば今こうかも・・・」という、些細な変化がたくさん見えてきました。
例えば、
●親から言われないと勉強をしなかったけど、自分から勉強をすることも増えた
●学校の先生からの電話も嫌がっていたけど、抵抗なく話せるようになった
●自分の気持ちを親に話すことが少なかったけど、最近はたくさん話してくれるようになった
など・・・
「ずっと小学校も休んでいたのに、中学校からがんばって行こう!と入学式にチャレンジしたことも、そのあと行けなくなったことで”できなかった”経験として見ていたけど
ちゃんと”頑張ってできた”ことの一つだったのではないかと振り返って思う」
と親御さんは仰っていました。
またAくん自身も、「今まで自分が何もできていないと思って落ち込んでいたけど、意外と変わったところもあるんだな」と自分の成長を受け止められるようになりました。
親御さんもAくんも一つ一つの小さな変化を肯定的に受け止めるようになったことで、
それが自信に繋がり、中学校への別室登校などにチャレンジし始めたりと、また大きく変化していきました。
子どもが家にいる状況が続いているご家族の中では当たり前になっている光景が、
例えばカウンセラーなど第三者を通して振り返ると、「それって大きな変化ですよね」ということは多々あります。
小さくてもステップを踏んで変化しているところを親御さんも子どもも気付いていない、というのは、とてももったいないことですよね。
少しずつでも進展していることを実感することが、さらにご家族にとってのエネルギーに繋がることと思います。
「これから」に繋げるために
「これから」を考えていくためには、「これまで」の振り返りもとても大切になります。
ふと立ち止まって、
「これまで進展してきたことはなんだろう」
「今まで家族の中で変化があったことはなんだろう」とじっくり目を向けてご家族で声をかけあってみてくださいね。
ご家族だけでは気付くのが難しいこともあるかと思いますので、
カウンセラーなどの第三者と一緒に探していくこともオススメです。
いままでがんばってきたことを探しながら、「これから」を考えていきましょう。
長期化していることが不安。なかなか進展しないことに焦りを感じる。
そんなときは、ぜひ一度ご相談くださいね。
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