不登校状態にある子どもの「気持ち」「本音」が知りたい!①
こんにちは。不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
皆さんの中には、
- 子どもが今何を考えているのか
- 自身の状況をどう捉えているのか
が、「分からない(分かりにくい)」という方はいらっしゃいませんか?
親子関係というのはある意味特殊な関係で、 子どもたちは簡単に「黙る」「無視する(答えない)」「部屋にこもる」など、 いわば‟察して”とでも言わんばかりの行動にでることがあります。
これは「家族だから」という安心感があるからに他なりませんが、 かといって子どもの気持ちが分からないことは親御さんとしてはとても歯がゆく、 動きにくい状態となりますよね。
ですので今回は、我が子の「気持ち」や「思い」を知るために どんなことが出来るのかを共に考えていきたいと思います。
最後までお読みいただければ幸いです。
共感的アプローチ
ネットや書籍等、さまざまな所でお聞きになっているかもしれませんが 「共感」というのは子どもたちの本音を聴くためにとても大切な関わりになってきます。
ところで、「きく」という字には色々な種類がありますよね。
「聞く」・・・音として聞こえる
「訊く」・・・質問したり、尋ねたりする
「聴く」・・・目と耳と心を使って感じ取る
ざっくりと分けるとこういったところになるでしょうか。
「共感」に特に大きく関わってくるのは3番目の「聴く」だと私は思っています。
まさにその子が世界をどのように見ているのか、どんな音を聞いているのか、 心で何を感じているのかなど、さもその子になったつもりで理解に努めようとする姿勢です。
これがとても難しいことなのですが、ご家族の間でもこの「聴く」を手段とした 「共感」に努めてあげると子どもたちは本音を言いやすくなってきますので 是非おススメしておきたいと思うポイントです。
なかなか気持ちをあらわにしない子に対して
「どんな風に考えてるの!?言わないとわからないよ!」
と、ついつい言ってしまう事はありませんか?
これはもしかしたら2番目の「訊く」(詰問するような、責めるような)に なってしまっているかもしれませんね。
「聴く」を使った「共感」だと、例えば
「親に対してだと、なかなか言いにくいこともあるかもしれないよね?」
「●●のためを思って気持ちを聴きたいと思っているけれど、それが逆に辛さを感じさせてしまうかな?」
等、寄り添いながら気持ちを聴いていくことを ゆっくり、じっくり進めていくことが活路を見出していくきっかけになるかと思います。
心の扉はノブが内側にしか付いてはいない
カウンセリングの神様とも称されるカール・ロジャーズ(Carl Ransom Rogers, 1902年1月8日 – 1987年2月4日)は
「心の扉はノブが内側にしか付いてはいない。だから、真正面からの正攻法では、 相手は心の扉を開いてはくれない。」
と、よく言っていたそうです。
私たち自身も身を引き締める思いでこの言葉を受け止めなければならないと感じています。
それくらい本音を聴く、心を開いてもらうというのは相手主体の、相手に委ねられた事であり そして共感的な、協力的な関係性を築いた上にこそ成り立っていくものなのだなと 実感させられます。
親子で実施するとなると、とても険しく長い道のりに感じてしまうこともあるかもしれませんね。
ですので共に子どもの「気持ち」「本音」を聴いていけるように努めていきたいと思っています。
最後に
本日は「聴く」「共感」といった観点でブログを綴らせていただきましたが、 そもそもの関係を築く上で大事なことはどんなことなのかや、 それでもなかなか声を発しない子に対してはどんな関わりが大切になってくるか等 また次回のブログでもご紹介出来ればと思っております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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