不登校が良い方向に向かうために大切な事②
こんにちは。不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
さて、前回「不登校が良い方向に向かうために大切な事①」をブログで綴らせていただきましたが、
今回はその第二弾として別の内容をお伝えしていきたいと思います。
前回のブログでも触れましたが、昨今不登校については様々な情報があり、
親御さんとしても対応に迷われることがおありになるかと思います。
- 何が正しいのか?
- どのような指針を持って対応すれば良いのか
- 自分自身の心持ちとして大切な事は何か?
など、たくさんの情報があるからこそ疑問も湧いてくるものですよね。
この点を少しでも解消出来ればと思い、いくつかの観点からお伝えしていこうと思います。
最後までお読みいただければ幸いです。
その子らしい生き方を目指して
「らしさ」というと少し大げさに聞こえてしまうかもしれませんね。
「オンリーワン」「唯一無二の存在」「アウトローな生き方」・・・etc.
ここではそういったところを目指すのとは少し違う角度からの考え方を
お伝え出来ればと思っております。
ずばり<強みを生かす>という点です。
ここにフォーカスをして「らしさ」について考えてみましょう。
~人目を気にするAさんの事例~
Aさんは「人からどう思われているか」を大変気にする女の子です。
学校に行っていた時もグループワークなどが特に苦手で、
- 「自分が意見を言った時に否定されてしまったらどうしよう」
- 「もしここで意見を言ったときに相手を傷つけてしまうのは嫌だから黙っておこう」
- 「グループ発表では絶対に発表役にはならないようにしよう」
こういった具合です。
周囲からは「もっと思っている事を伝えていいんだよ」とか
「そんなに人はあなたの事を気にしていないよ」と言われることも多々あったそうです。
ただAさんはそういった意見を聞くたびに
「でも気になってしまうものはしょうがないじゃないか」
と自分と相手を責めるような気持ちにもなってしまっていたそうです。
そうすることでもっと人と距離をとり、
「コミュニケーションが発生しない方が楽」といった思いにもなっていきました。
周囲の人たちもAさんを追い詰めるために言ったわけではないと思います。
むしろAさんのためを思って言っていたのに、結果的にAさんはもっと
人と距離をとるようになったという事になります。
周囲の関わりについて
さて、ここで考えたいのは「Aさんに対してはどのようなアプローチが有効か」ということです。
もちろんたった一言で全てが変わるわけではありませんが
Aさんが自分の特徴(人目が気になる点)を
「どのように受け止め、どう活かしていくか」
を考えられることが大切になってくると思います。
皆さんに考えてみて頂きたいのは
「人目が気になる」という性格的傾向を「気にならなくするようにする」必要は
あるのかといった点です。
私たちカウンセラーの考え方としては
「人目が気になる」という性質を活かして自分らしさを形成しようというものになります。
どういうことかというと、
「人目が気になる」ということは
- それだけ周囲を良く見ることが出来ている証拠でもあり、
- 人を傷つけないように配慮できる性格でもあり、
- それがAさんの強みでもあるのではないか
といったところです。
そしてその強みを活かして学校生活や職業生活を負担なく送れるように
支援をしていくことがAさんにとって良い方向に進むことにつながっていくのではないか
ということです。
さて、次第にAさんには変化が見られるようになったのですが
その時の事を振り返ってこんなふうに語ってくれています。
これまでは「嫌われないために」とか「自分を守るために」周りのことを気にする性格を
使っていたのだけど、だんだん「喜んでもらうために」「より自分を知ってもらうために」、
自分の「見せ方」を考えてみるようになった。
どうやら自分らしい性格をポジティブに活かしていくようになったようです。
最後に
いかがだったでしょうか?
そもそも性格に「良い」「悪い」というのはあまりないのかなというのが
今の私自身の考えです。
不登校状態が良い方向に進むためには「自分らしさ」を活かそうとする
考え方もとても大切になってくると思います。
とはいえ、我が子のこととなると客観的に強みを把握していくことは
難しいところもあると思います。
何かありましたら私たちカウンセラーにもご協力できることが
あると思いますのでお気軽にお問合せいただければ幸いです。
本日は以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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