結局 「見守りましょう」と「声がけしましょう」は結局どちらが正解なのか?
こんにちは
東京支部の椎名愛理です。
先日、知り合いと話している時にこんな話題になりました。
「うちの子が、全く勉強しなくて困ってる。塾では親が勉強をやるように声をかけてくれと言われているけど、家で私が声をかけると『お母さんに言われたから、やる気なくした』と言われてしまうし…。でも言わなければ勉強しないし…。」
声をかけていいのか、かけない方がいいのか…。この問題は、不登校のお子さんをサポートされている親御さんに共通するお悩みかと思います。
今はオンラインで沢山の情報が手に入りますよね。
中には「子どもにエネルギーが貯まるまで様子を見守りましょう」という意見もあれば「見守るだけでは、時間が過ぎてしまうので早めに声をかけて背中を押してあげましょう」という考えもあります。
さて、どちらが正解だと思いますか?
実は、どちらも正解なのです。
「なんだ、どういうことだ」と今少し不満に思われた方もいらっしゃるかもしれません。その理由についてお話いたしますね。
そもそも、お子さんの不登校という状態が、どのようなものかお話しようと思います。
皆さん、水が入っているコップをイメージしてみてください。
水が並々入っている状態、あと少しでも注がれれば溢れてしまう状態。これがストレス(=水)を抱えているお子さんの心の状態です。
このようにストレスが沢山かかり、ご自身の許容量を超えそうな際に「明日学校はどうする?」「進路のことはどう考えているの?」などの声掛けがあると、心(=コップ)はどうなるかと言うと、新たな水(=ストレス)を感じたことにより水が溢れてしまいます。
水が溢れた状態ではどうなるかというと、新しい水を許容することが難しいため、一旦ストレスから回避しようと行動が停滞したり、新しい事にチャレンジしたり考えることから距離を取ろうとするのです。
しかし、逆に全く水が入っていないコップが、そのままそこにあったらどうでしょうか。水が入っていない=ストレスがあまり掛かっていないということですが、ストレスが掛からない状態が長く続くということはストレスに対しての耐性を身に着けることが難しくなったり、ストレスが掛からない状態をより一層長く保とうと行動が変化しにくくなるのです。
つまり、ストレスが高く、コップに水がいっぱいな状態の場合は、「見守る」ことが周囲のサポートとして求められる。
ストレスが低く、コップに余裕がある状態の場合は、「声をかける」ことが必要な場合が多く考えられる。
ということなのです。
しかし、実際にお子さんの心にどれくらいの余裕があるのかを目で確認することは難しいですよね。
そのため、私たちは心理テストを使って皆さんの見えない心を「見える化」し、心の状態をご家族皆さんで共有していただくことをおすすめしています。
状態によって必要な支援も変わってまいりますので、ぜひ一度お子さんだけではなく親御さんの心の状態も一緒に確認してみませんか?
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