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不登校の子どもの様子を見ている方々へ伝えたいこと

皆さん、こんにちは。不登校支援センター 横浜支部の庄子です。

寒さがいよいよ増してきましたが、皆様如何お過ごしでしょうか?

さて、11月に入り、不登校支援センターへのご相談件数も上がって来ております。

9月の休み明けは7月頃から雲行きが怪しい状態だった方がご相談に来られますが、10月・11月頃は新学期に入ってから行けなくなった方がご相談に来られやすい傾向にあります。

その上で、本日は「不登校の子どもの様子を見ている方々へ伝えたいこと」についてお話したいと思います。

9月からの不登校が多いのは何故か?

9月以降になると学校に行けなくなる子どもが非常に多くなります。それは何故かと言うと

夏休みの過ごし方

に問題があるからです。

不登校傾向にある子どもの夏休み前の考えとして一番多いのは「終業式(7月)がゴール」と考えてしまう為、そこまでは努力が出来るケースが非常に多く、夏休みは「自由にして良い休み」と考えてしまい、文字通り「自由に過ごすこと」を実行します。

親御さんも「7月までこれだけ頑張ったから自由に休ませても良いかな?」と思う方も多くいらっしゃいます。

子どもの考えと親御さんの考えが同じであればあるほど、休み方にメリハリが無くなる為、最悪の場合は

・寝る時間や起きる時間もバラバラ

・ゲーム三昧で家からほとんど出ない

・生活リズムや食生活に影響が出る

など、コントロールが徐々に出来なくなる構図が出来上がってしまいます。親御さんも「夏休みだから仕方ない」と納得してしまう理由を作ってしまったり、子どもとしては「夏休みが明ける前から直すよ」と話したりすると思います。

しかし、子どもの言葉を鵜呑みにし過ぎてしまうと、夏休みの宿題が終わらず、生活リズムもバラバラな状態になった上で、夏休み明けを迎えることになります。

また、「夏休みの宿題が終わらないから行きたくない」と子どもが言う為、「宿題を手伝えば行けるのでは?」と思い、手伝った結果行けない場合も多くあります。

この様な事情がある中で、夏休み明けを迎えてしまい、学校に行けないケースが夏休み明けには出てしまいます。

つまり、この状態になってしまうと2学期以降不登校になる可能性がかなり高くなります。

休み過ぎや休まな過ぎることに注意が必要です。

別な見方をすると、学校に通えていた時間や勉強をしていた時間を「稼働時間」と考えると、

1日の稼働時間=通学+学校の生活=9時間

の子どもが居るとします。その子どもは部活や塾に行っておらず、夏休みの予定も特にないので、友達とゲームを毎日することや好きなことをして過ごすと考えると、夏休みの稼働時間は「0」になります。

この状態を1か月間続けた上で、学校が始まった際や学校が始まる直前に9時間分のストレスを一気に掛けることとどうなるでしょう?

コロナ禍当初の緊急事態宣言が出た際、大人でも動き出しに苦痛や疲労感を感じた方は多いと思います。

実は夏休みに何か予定があり、それを基軸にすれば稼働時間が0になることはほとんど無いですが、自由時間が多すぎることでメリハリが無い状態が長時間続くと1学期と同じストレスに耐えられず、不登校になってしまうケースが多く見られます。

特に不登校気味の子どもや不登校の子どもの場合、現状不登校ではない子どもと比べるとより顕著に表れます。

その為、対策と対応を考えた上での夏休みを過ごす必要があります。

私も学校の教師の経験上、不登校児童を扱うクラスにおいて、夏休み明けの欠席者が爆発的に増えたことがあり、長期休みの過ごし方に目的を持たせた上で生活をさせる必要があると痛感しました。

ただ、「休み」でもある為、休養も必要です。

他のケースで、部活や塾を頑張り過ぎてしまい、夏休み明けに行けなくなる子どもも多くいらっしゃいます。

どの様な場合でも「適度」が大切になります。休み過ぎや休まな過ぎをしっかりコントロールすることがとても大切です。

不登校の子どもに対しての正しい接し方とは?

子どもが不登校になった場合、親御さんや周りの人が抱くイメージとして、

・頑張り過ぎてしまったのでは?

・まさか、うちの子どもが不登校になるなんて!

・不登校は怠けているからなるんだ!

など、色々な“理由を探すこと”や決めつけから入る方も多いのではないでしょうか?

また、インターネットや本などを読むと、「心のエネルギーを溜める」や「“今”はそっとしておきましょう」という言葉をよく目にすると思います。

・心のエネルギーはいつ溜まる?

・“今”はそっとしておくとしても“いつ”まで待つのか?

と思う方は多くいらっしゃるのでは無いでしょうか?

不登校専門家の立場としては

・心のエネルギーを溜まるまで“待つ”ことは現実的では無い。むしろ今の状況に慣れてしまうことが後々影響するので、溜めることもいつまで待つかを決める必要がある。

・そっとしておくことも期限を決めて対応する。

以上のことが必要となります。

その為、不登校を改善する際に“休むこと”は大切ですが期限を決めることが必要になります。

また、大人側から「停止する・させる」ことは子どもにとって「免罪符」になる可能性が高いです。

「休んでも良いよ」「休むことが必要です」

と期限を伝えないまま伝えると「大人が休んで良いと言ったから」となってしまい、いつまでも休む傾向にあります。

その上で、「いつまで休んでいるの?」と話をしてしまうと、「休んで良いと言ったのに、言っていることが違う!」となり、反抗的な態度や無気力になる可能性が高いです。

だからこそ、学校の先生や病院の先生、親御さんなどの大人が「休んで良い」と言ってしまうと、子どもはそれを免罪符や盾として使う傾向にあり、一番困るのはご家庭になります。

つまり、大人側が子どもを休ませるのではなく、休むかどうかを子どもに決めさせる流れを作ることが一番大切なことになります。

学校側には「学校に来ることを前提とした対応」をお願いする

親御さんが学校とご相談される際、担任の先生やスクールカウンセラー、学年主任などの先生方と面談をする機会があると思います。

前段でもお話させて頂きましたが、「心が疲れている=休ませること」が学校や病院の対応としてはスタンダードになっています。高校生の場合によっては「退学させること」や「転学させること」を打診されるケースは少なくありません。

しかし、辞める・辞めない、通う・通わないは特別な理由が無い限り、大人側が判断することは良くなく、判断された場合の子どもの心理は「自分はこんなことも出来ないんだ」と酷くショックを受けることが多いです。

その為、親御さんが学校側へお願いすることは「学校に来るように促すこと」になります。

また、学校側から「来たい時に来て良いよ」と伝える場合が多くあると思いますが、この伝え方は不登校を支援する立場からすると、ご家庭に丸投げの状態だと言えます。

また、ご家庭としても身動きが取れず、ご家庭の中に閉じ込めることになるので、ストレスがどんどん溜まり、最悪の場合、家庭不和になる可能性が高いです。

不登校支援の観点として大事にしていることは「役割分担」です。

家庭が出来ない事を学校が、学校が出来ない事を家庭がする関係性になることで、子どもの居場所をしっかり作ることが大切になります。

その為、学校側の役割としては「自分のペースで良いから、少しずつ学校に戻って来てね」という姿勢をして頂く必要があります。

つまり、「本人やご家庭にペースを任せるのではなく、学校側がある程度意識を持って引っ張る」ことが大切である為、親御さんとしては学校側へお願いすることが必要になります。

家庭・学校・外部機関との連携が必要です。

不登校は「誰かのせい、何かのせい」と決め付けて行動すると良くない方向に行くことが多いです。原因の押し付け合いや責任転嫁になりやすく、もしくは「自分達で何とかしなければ」と責任を全て被るご家庭がほとんどです。

しかし、早く解決することや改善する為に必要なことは「しっかりとした連携」になります。

私達、不登校支援センターは不登校支援の専門家であり、様々な不登校の支援を行ってきております。

子どもの様子に何か違和感があり、何とかしたい!と思い立ちましたら、是非ご相談下さい。

初回カウンセリングは無料で行わせて頂いております。

皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

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