お子さんの自発的な行動意欲を引き出すために必要なこと②
こんにちは。
東京支部カウンセラーの本沢裕太です。
前回の続きです。
「外発的な動機づけ」には、制御的な側面と情報的な側面があり、それらをうまく使い分けるのは、どうしたら良いか。。。ということでした。
「宿題をやる」という行動を例にしてみましょう。
次の様な、よく聞くフレーズはどうでしょう。
「宿題が終わったら、ゲームをやってもいいよ。」
この声掛けが、お子さんにどんな印象を与えるのか、一つずつ一緒に整理してみましょう。
制御的側面から考えると、報酬や罰をお子さん自身が決定しているのではなく、親御さんに決定してもらっているので、「自分ではコントロールできないもの」になります。
「自分にはコントロールする能力がない」と認識させてしまうことで、内発的モチベーションが低下する可能性があります。
結果、言われないとやらない、もしくは、言ってもやらないという状況になりかねないのです。
そういった場合は、
「宿題を少しやってからゲームやった方が思いっきり楽しめると思うんだけど、何ページくらいだったらやれそう?」
「ゲームの前に宿題やって欲しいなぁ。(Iメッセージ) どのくらいやるか一緒に考えない?」
のように
お子さん自身を巻き込んでもらって、一緒に考えながら決めて頂くのがよろしいかと思います。
次に、情報的側面を考えてみましょう。
お子さん自身の評価や、行動の結果について正のフィードバックを伝えることで内発的モチベーションが上がりやすいと言われています。
- 〇分集中して取り組めたね! (評価)
- 自分でここまで(○ページ)やれたね! (結果)
- お母さん(お父さん)、嬉しい! (他者へのプラスの影響)
などが挙げられるでしょうか。
上記の様に、出来たことについてポジティブな評価をしてもらえることや、行動の結果に関心を持ってもらえていること、自分の行動が他者へもプラスの影響を与えていると感じられると、どうでしょう?
嫌な気持ちはしないですよね!
それにより、「自分でやってみようかな」という内発的な動機が芽生え始めるのです。
別の視点からも考えてみましょう
- 約束して時間は、まだ終わってないよ。(約束を守れなかったという自己評価の低下)
- ○ページしか進んでないじゃないか。(出来ていない点に注目)
- 親御さんに怒られた。(自分が周りに負の影響を与えてしまう)
上記の様な声掛けは、ついしてしまいがちですが、お子さんはカッコの様に感じているかも知れません。
お子さんが、カッコ内の様に感じるタイプなのであれば、モチベーションを下げてしまうかも知れませんね。
お子さんがどの様に受け止めるタイプなのか、また親御さんから受け入れられていると感じているかどうかという関係性も内発的動機づけには大きく影響を与えますので、心理検査などを通して、現状を理解していくことも大きな手がかりとなります。
思い当たるなぁ…という部分がありましたら、是非一度ご相談ください。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
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