二学期がやってきた!この時期、気を付けていただきたいコト
こんにちは。
東京支部の椎名愛理です。
今年の夏は、例年にも増して息が苦しくなるような猛暑でしたね。コロナ渦で、思うように夏を楽しむことも難しく、気持ち的にも息苦しいような夏休みだったかと思います。
そんな夏休みもついに終わり、地域や学校によっては8月後半から既に二学期が始まっている学校もございますね。
皆さんにお伺いしたいことがあります。
「お子さんのご様子、夏休み前半とどこか違いませんか?」
大人も、お盆休みに入る前日「何をしよう、ゆっくりしようかな、どこか息抜きに少し出かけようかな」なんて、少し心躍るような時間があったかと思います。
それは、子ども達も一緒です。
カウンセリングの中でも「コロナだから、遠くには行けないけどいっぱいゲームができるのが嬉しい」「おばあちゃんの家に少し行く予定がある」「花火大会が久しぶりにあるから、友達と見に行く」など、夏休み前半は楽しい話題が盛りだくさんでした。
しかし、夏休み半ばから後半になると「夏休みの宿題が終わってない…」「二学期なんて来なければいいのに」「また学校があると思うと、苦しい」など、子どもたちの言葉にも力がなくなっていきました。
夏休みは、他のお休みよりも期間が長く、親御さんも同じ時期にお盆休みを取られることが多いため、家族としての時間もあり、子ども達にとってはゆっくりリラックスできる日々です。
このゆっくりとした時間が、あと数日で学校があり、勉強があり、時間を意識して動く生活になっていく…そんな時、子ども達がどんな気持ちになるでしょう。
不安、焦り、後悔、現実逃避したい…色々な気持ちになりそうですね。
そうした気持ちを、実際に口にする子どももいます。
「お母さん、学校始まるの嫌だ」
「宿題が終わってないからどうしよう」
「ずっと夏休みだったらいいのに」などなど。
しかし、自分の気持ちを言葉にするのが苦手な子どもは表面的には変化がないものの、内心は焦りや不安でいっぱいなこともあるのです。そうした気持ちが、実は少しだけ表情に表れていたり、行動に変化がでてくることもあります。
- 7月よりも、なんとなく表情が暗い
- 小さなことでイライラする
- 言葉遣いが荒く、家族に突っかかってくる
- 朝起きる時間が遅くなり、寝るのも遅くなる
こんな変化が見られた時に、気を付けていただきたいことが一つだけあります。
それは、『周囲の人が安心するための回答を求める質問を控える』ことです。
例えば、お子さんが一学期は「二学期からは学校に行くから」「夏休み明けからちゃんとするから」などお話していたとしましょう。
すると、親御さんとしては「二学期からは学校にいくかもしれない」という期待と「でも本当に行けるだろうか…」という不安を両方感じられることでしょう。(決して、親御さんがお子さんを信頼していないという意味ではありません)
そんな期待と不安が入り混じった気持ちになると、人というのは不安を打ち消したく(打ち消してほしく)なって、「二学期から学校に行くって言ったよね?」「二学期からどうするの?」など、『行くと言ってほしい』という気持ちが背景にある質問を投げかけたくなるものです。
お子さんが、心から『二学期から行ける気がするぞ!』と思われていた場合には、こうした質問がマイナスに働くことは少ないですが、『どうしよう…学校が始まるけど不安だ』『行くって言っちゃったけど、行けるか自信がない』などの気持ちを持っていたら?
言葉では「行くっていったじゃん!」など、登校を示す回答をされるかもしれません。しかし、お子さんの心の中では『行けるかどうかわからない、不安だ』という気持ちと『あ、行くって言っちゃった』という焦りでいっぱいになってしまうことも…。
では、どんな会話をこの時期したらいいの?と思われる方もいらっしゃるかと思います。
例えば、カウンセリングの中では
「夏休み、どうだった?何か楽しいことがあった?」などポジティブなお話をしつつ「何かやり残したこととか、やっとけばよかった~!ってこともあったりする?」など、お子さんが思っている不安や焦りを共有してもらいやすい質問を投げかけることもあります。
これは、お子さんに楽しい気持ちも不安な気持ちもある=心は複雑なものである、という前提でコミュニケーションをとるからなのです。
もし、二学期が始まる時期(二学期が始まって間もない時期)に「どんな風に子供と会話したらいいかわからない」とお悩みな親御さんがいらっしゃったら、この『気持ちは複雑だろう』という想像を元に、会話をしてみていただければと思います。
どのようにコミュニケーションを取ればいいのかわからないなど、迷われることがありましたら一度私たちカウンセラーにお声がけください。一緒にお子さんにあった対応を考えて参りましょう。
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