安定した登校のために親ができる事は?①
こんにちは。不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
新学期が始まってから早くも3か月が経とうとしています。
お子さんの様子はいかがでしょうか?
毎日頑張って登校している子もいれば、休み休みの子もいるかと思います。
また定期テストや体育祭、修学旅行なども実施され
お子さんが疲弊した姿を目にすることもあるかもしれません。
今回はそのような時期に考えていただきたい
「学校への安定した登校のために親として出来る事は?」という
テーマについて私なりに思う事をお伝えしようと思います。
最後までお付き合い頂ければ幸いです。
安定した登校への鍵。その名はストレス・コーピング
ストレス・コーピングという言葉をお聞きになったことはありますでしょうか?
日々起こるストレスに対処する力の事を「ストレス・コーピング」と呼び、
これを身に着けることで心の平穏を保ったり、行動のきっかけにつながることがあるので
「認知行動療法」においてもとても重要なものとされています。
実は学校という場所は様々なストレスで成り立っていると言われます。
- 友達や先生との関係(人)
- 授業、宿題、テスト(事)
- 通学時間、校風、校則(環境)
などなど。
これらのストレスを0にすることは難しいことですが、
発生するストレスに対して対処法=コーピングを用いることで
感じる負担を緩和させていくことは可能です。
宿題を例にとって、コーピングを考えてみましょう
比較的多くの子にとってストレスとなるのが「宿題」です。
中には「宿題が終わっていないから学校へ行きたくない」と登校を渋るケースも見られます。
では、この宿題というストレスに対してはどのようなコーピングがあると言えるでしょうか?
下記に例を挙げてみたいと思います。
- やる範囲や時間を決めて実施する
- 誰かと一緒にやる、助けを求める
- どんな意味があるのかポジティブな意味合いを考えてみる
- ところどころで休憩をはさみつつ行う
- 集中しやすい場所で行う
etc.
いかがでしょうか。
これらは代表的なコーピングであり、一例とはなりますが、
ここで言える事としては「宿題への取り組み方一つをとっても本来様々なコーピングがある」
ということです。
コーピングを考えるうえで重要な2つのポイント
さてこのようにコーピングについて考えるうえで大切なポイントが2つあります。
それは、、、
①自分にあったコーピングを見つけること
②一つの方法だけでなく、色んな種類のコーピングを使い分けられること
です。
【①自分にあったコーピングを見つけること】
これに関しては、誰かから「こういうやり方でやりなよ」と言われて
それがその子にぴったりハマるようなものであれば良いのですが、
仮に納得のいかないまま行動するとなると、瞬間的には良くても長続きしない可能性があります。
これらの点から、自分にあったコーピングを見つけられるように
親御さんからは「どんな方法が上手くいきそう?」と子どもに投げかけて
考える機会を作ることが重要になってくると言えます。
【②一つの方法だけでなく、色んな種類のコーピングを使い分けられること】
②に関しては、どれか一つのやり方ばかりに固執してしまうと応用が利かず、
限界を感じてしまうことがあります。
「誰かと一緒にいれば宿題ができる」が「誰かと一緒でないと宿題ができない」
になってしまうと、もったいないですよね。
ですので一つの方法でやらせるのではなく「他にももっと違うやり方はありそう?」と
広い視野で考えてもらえるように促したり、本人が新しい方法を使ってみた時に
「そのやり方でやってみたんだね!」と応援してあげるような姿勢を持つことも大切になってきます。
自分に合う様々なコーピングを考えてもらい、実践してもらうことで
ストレスマネジメントの達人になれるように促していくことが
親御さんに実施していただきたい大きなポイントの一つです。
ただし、子どもに考え方や価値観の偏りがあったりすると
なかなか自分なりのコーピングのバリエーションを増やしていく事が難しいので
それらを広い視野で考えられるように、例えば第三者との話し合いの中でも、このようなことを
共に考えていく時間が作れると効果的なアプローチになっていくかと思います。
最後に
いかがだったでしょうか。
「安定した登校のために親ができる事は?」というテーマについては
また別の切り口からも情報発信していきたいと考えております。
以前にもお伝えしましたが、不登校対応については様々な情報が飛び交い、 そして立場や考え方によってもアプローチの仕方は異なってくると思います。
親御さんは日々試行錯誤し、時に迷い時に傷つきながら
必死で今を生きておられるのだと感じております。
私たち不登校支援センターのカウンセラー一同、
これからもご家族の皆様の不安が少しでも解消するよう
努めていきたいと思っておりますので、何かありましたらお気軽にご連絡くださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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