「叱る」を手放すと何が起きる?
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
すっかり日差しが春めいてきましたね。不登校支援センターの近くの花壇で今朝チューリップを見かけました。まだつぼみのもの、これから開こうとしているものなど一つ一つが自分のペースで花開こうとしていました。
さて今回は、「叱る」ということについて考えてみたいと思います。
「叱る」は何のため?
人が人を叱るのはどんな時でしょうか?
・子どもが親の言うことをちっとも聞かない時
・宿題などやるべきことをサボって遊んでいる時
・弟や妹に意地悪をしている時
、、親御さんの叱る理由がカウンセリングの中でも多く聞かれます。
では一体何のために人は人を叱るのでしょうか?
よく聞く理由は「子どもに分かって欲しいから」「きちんと動けるようになってほしいから」です。
親が分かって欲しい時、きちんと動いて欲しい時、叱られた子どもはどんな気持ちでいるか想像してみましょう。
「これは悪いことなんだな。今度からするのをやめよう」とすぐに想い、行動を正せる。これは理想ですが、現実にはなかなかそうはいきません。
叱られた時に黙っている子の大半は
「うわー怒ってる。怖い。黙っておとなしくしておこう」です。中には「うるさいなあ。ガミガミいやんなっちゃう」と思っていることもあるかもしれません。
つまり納得して理解しているわけではないのです。
「叱る」ではなぜ伝わりにくいのか?
親がどんなに一生懸命になっても「叱る」という方法では子どもの心に響きにくいのはなぜでしょうか?
それは「叱る」が上の立場から下の立場を見下ろしてたしなめるタテの行為だからです。
対等な関係ではない人から言われることは指示、命令のように聞こえ、素直に心に入っていきにくいのです。
同じことを言われても、対等なヨコの関係の人から言われるとすっと心に入りやすいのです。それは指示、命令ではなく「伝えてくれた」「アドバイスをくれた」と受け取ることができるからです。
家族や親子を一つの船に乗った乗組員のようにヨコの関係ととらえ、「~してくれると嬉しいな」と、叱る代わりに親御さんの気持ちとして伝えてみるのはいかがでしょうか?
そしてお子さんがそれをやってくれたら「ありがとう!」と精一杯の気持ちで伝えてみましょう。「認めてくれた」「感謝してくれた」という気持ちが自然と芽生えるのではないでしょうか?
お子さんとの関係をタテからヨコへチェンジ!するサポートをカウンセリングの中でさせていただけたらと思います。
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