お悩み解決「一問一答」子供の心理学

「人から悪く思われている気がする」のからくりとは?

こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。

本日は、人の目が気になるお子さんについて、どうして人から悪く思われている気がしてくるのかを考えてみたいと思います。

デマから広がったトイレットペーパーの買占め騒動

2年前のコロナが始まったころ、トイレットペーパーの買占め騒動が起こったことを覚えていますでしょうか・・・?

スーパーマーケットへ行くと売り切れのお店があったり、いつもでは考えられない値段になっていたりと、なかなかの衝撃的な出来事だったように思います。

この騒動ですが、発端はネット上でのデマ情報だったようです。

私は普段あまりネットを見ないのですが、それでも色んな場で「ティッシュやトイレットペーパーが品薄になるかもしれない」という噂を耳にし、だんだんとその説を信じていった記憶があります・・・。

もちろん冷静に判断されていた方もいらっしゃると思いますが、不安な情報ほど人は信じやすくなるのだなあ、と改めて感じた出来事でした。

何回も見聞きする=重要なことだと判断してしまう脳のしくみ

トイレットペーパーに限らず、みなさんはこれまでに、

  • 1回聞いただけだと疑わしい情報でも、何度も耳にする内に本当な気がしてきた
  • あまり気にしていなかったことについて、何回も目や耳にする内に大事なことのような感じがしてきた

こうしたご経験はないでしょうか・・・?

もしかしたら思い返してみると、世間に関心を持たせるためにあえてメディアで何度も取り上げられている話題があったり、何度もコマーシャルでみている内に良さそうな感じがしてくる商品があったりするかもしれません。

買占め騒動が示してくれたように、何回も耳にしたからといってそれが真実であったり、重要であったりするとは限らないのですが、それでも「真実のような気がしてきたり」「重要な気がしてくる」のですね・・・

人が自分のことを〇〇だと思っている気がする

それでは、「他の人から〇〇のように見られている気がする」というのは何の根拠からくるものでしょうか・・・?

こちらは、自分の想像力がたくさん情報提供をしてしまっている可能性があります。

「嫌われたくないな」 、 「嫌われていたらどうしよう」 、 「変な人だと思われていないかな」・・・

こうした想像をたくさんしていると、実際に見聞きしたのと同じように、知らず知らずのうちに自分のなかに情報がたまっていきます。そして、何度も見聞きした時と同じように、その情報が真実のような気がしてきたり重要なことのような感じがしてきてしまうのです。

そして買占め騒動の時を思い返すと、いったん人が信じてしまった不安な思い込みを覆すことがどんなに難しいことかが分かるかと思います・・・。すると、例えば親御さんがいくら「そんなことないよ!」と言ってもなかなか信じてもらえないのですね・・・。

信じ込みへの対抗策とは?

それでは、トイレットペーパーの買占め騒動を落ち着けるために政府がとった対策はなんだったでしょうか・・・?

1番は、国内に実際にどれだけの在庫があるかをデータで示していたことだったかと思います。

テレビでは、トイレットペーパー工場の作業が映し出されていたり、在庫が置かれている現場が放映されていたりと、なかなかめずらしい映像がたくさん流れていましたよね・・・。

不安な思い込みは、真実が分からないからこそ生じてきます。また、それを裏付ける根拠ばかりを自分のなかで見つけてしまいがちです。こんな時、思いこみとは反対の根拠がみつかると、思い込みは和らぎやすくなっていくようです。

「自分は人から悪く思われているかもしれない」

1度こうした思い込みをしてしまうと、それを裏付ける根拠、例えば、

  • 「そういえばあの時そっけなくされた気がする・・・」
  • 「すれ違った人が自分のことを変な目でみていた気がする・・・」
  • 「電車で自分の隣にだけ誰も座らない・・・」

このような根拠がどんどんと自分のなかで作られていき、より思い込みが強くなってしまいがちです。

このような時も、いったん反対の根拠さがしをしてみることがおすすめです。例えば、

  • あの時は店員さんが優しくしてくれたな
  • 友だちから遊びに誘われたこともあったな
  • とりわけ目立った行動をしたことはないなあ

思い込みを支持しない根拠がたくさんみつかってくると、自然と気になり具合も変わってくるかもしれませんね。

一人で探すことが難しい時には、お気軽に近くのカウンセラーにご相談くださいね。

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