勉強について行けずに不登校になった子どもへの関わり方
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
まだまだ寒い日が続きますが皆さんは
どのようにお過ごしでしょうか?
本日は勉強について行けないという理由で不登校になった子どもへの関わり方についてお話していきます。
三学期開始の1月~新学期開始の4月の間は
受験・進級・卒業などの出来事があり、子どもたちが普段よりも“勉強”に対しての意識が高まる時期とも言えます。
例えば、二学期から学校を休んでいたけれども、三学期に頑張って授業に出れば卒業・進級が出来るという状況なのになかなか学校に行かない。勉強しないという状態になっている子どもはとても多いです。
そのような状態のとき子どもは
・今さら学校に行ってもどうせ勉強にはついていけない
・テストを受けても良い点数をとらないと意味がない
という気持ちになっています。
このような子どもに対して親御さんは
・とりあえず形だけでも良いからテストを受けたらいいのに!
・授業に出たら意外とできるかもしれないから授業に出たらいいのに!
という思いを抱えるでしょう。
しかし、このような子どもたちは頭では理解していてもなかなか簡単には行動に移せません。
それは何故かというと、「勉強ができないと認めてもらえない」「勉強をしないと存在価値が無い」
という思いを持っていることがあるからです。
勉強ができないと認めてもらえない?
「勉強ができないと周りに認めてもらえない」という思いは、特にこれまで勉強を頑張ってきたお子さんや進学校に通われているお子さんに多くみられる傾向があります。
勉強をする
↓
いい点数を取る
↓
親や先生から褒めてもらえる、周りからすごいと言われる
このような体験を通して
「勉強して良い点数を取ると認めてもらえる」
という認知が働くようになります。
ここで注意して頂きたいことは、このような考え方はやってはいけないというわけではないということです。
良い点数を取ると認めてもらえることで勉強を頑張れるのであればこのような考えを持つことはプラスに働きますし、このような考えを持っているすべての子が不登校になっているわけではないからです。
不登校の子どもの場合は…?
不登校のお子さんの場合は頭では勉強をした方が良いとは思っています。
でも、これから勉強しても良い点数はとれないだろうし…今更勉強してもみんなと同じレベルまでには達することが出来ないだろうし…そうなると今からやっても無駄だ…どうせ自分は落ちこぼれだしな…
勉強をしても良い点数がとれないだろうから、きっと周りには認めてもらえない…
だからやらない!
というような考え方になっています。
こうなるとどんどん勉強から離れてしまい、勉強どころか学校に行くことも止めてしまいます。
ではこのような考えを持つお子さんに対してはどのように接したらよいのでしょうか?
勉強以外でも認めてあげる
このようなお子さんには勉強以外でも認めてあげる機会を作ってみることが重要なポイントになります。
勉強をしてもしていなくても、その子の存在自体を認める。
「doing(何かをすること)」だけでなく「being(そこに存在していること)」も認める。
子どもが何をしても、しなくても、かけがえのない存在として認める。
心理学者の菅野純先生は「認めてあげること」を「心にたくさんの〇(まる)」を付けてあげることと表現しています。
心のなかが〇でいっぱいであれば自己信頼感が生まれます。
何か困難なことがあっても「自分はできるだろう」という自己効力感も生まれます。
やろうと思っていても行動に移せない子の心のなかは×(ばってん)がたくさんついていることも多いものです。
そうなると自暴自棄になり、自分で何かをやってみようという気もなかなか起こらないものです。
- 良いところは何か?出来ているところは何か?を見つけてフィードバックする
- 「良い悪い」「出来る出来ない」でその子の存在価値を判断しない
子どもの心の中にたくさんの〇を付けてあげるという視点で子供と関わると自信がついて一歩踏み出すことが出来ると考えられます。
最後に
学校生活と勉強は切っても切り離せない関係です。
成績が落ちて不登校になるという子どもも少なくありません。そのような子どもたちは勉強ができないと存在しているかちがないとさえ思っていることもあります。
少しでも勇気をもち自信を取り戻して一歩を踏み出せるようにお手伝いさせていただきますので何かありましたらお気軽にご相談くださいね。
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