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不登校で勉強していないから、塾に行かせるべき?とお悩みの親御さんへ

こんにちは。

東京支部の椎名愛理です。

厳しい寒さの中ですが、新年度の足音も聞こえてくる時期となりましたね。

今日はカウンセリングの中で多くの親御さんから伺う悩み『勉強』について、お話していきたいと思います。

今ブログを読んでいただいている方の中にも

・子どもが学校に行かない

・かといって家でも勉強しない

・このまま基礎的な勉強をしないままでは、進級や進学をした際にどうなるのだろう

など、お子さんの勉強量や学習に対しての姿勢自体に不安を感じられている方もいらっしゃるかと思います。

そうしたお悩みを持つ親御さんから、度々『家で勉強しないから塾に通わせようと思っているんだけど、良い事でしょうか』や『学校は行っていないけど、塾は行っている。この子どもの行動をどう考えたらいいのでしょう』といったお話をお伺いいたします。

塾の持っている価値とは?

塾に行くという選択を良い悪いと二択で考えることはとても難しいものです。善悪の判断だけで物事をとらえると、その背景にあるお子さんの気持ちを見落としていしまうという危険性もありますので、今回は塾に行く事がいい事か、悪い事かというお話は置いておきましょう。

皆さん、塾に行く事で得られるものは何があると思いますか?

まず真っ先に「塾なんだから、勉強を教えてもらえる」という利点が頭に浮かぶかと思います。

しかし勉強以外にも、得られるものが様々あります。

例えば

・(対面での授業の場合)家から外出するという習慣ができる

・決まった時間に動くというメリハリができる(時間の制約に慣れる場でもある)

・(個別でも集団でも)第三者と交流する機会が得られる

・自分の苦手と向き合い、自分の実力や得意不得意などの現実を知る切っ掛けになる

等です。

そして、これらの学力をサポートするという意味とは少し違う利点は、お子さんの今後の復学や自分自身と向き合う切っ掛けとして、とても大切なものでもあります。

例えば、学校や社会に対しての不安から、外に出ることが怖く、外出に不安を感じているお子さんにとっては『外に出る(出ざるを得ない)切っ掛け』があることが自宅と社会の間を行ったり来たりする練習になります。

また、お子さんによっては自宅で一人でも勉強をこなしていくこともあるでしょう。しかし、『自分の都合ではなく、他者の都合で時間を決められる』そして決められた時間(カリキュラムの開始時間や終了時間など)に沿って自分が動かなくてはいけないという制約に対して、順応できる準備は他者が関わる場でしか味わえないものかと思います。

そして、家族以外の人に会うとなると、家にいるときの自分(ありのままの自分)ではなく、外向きの自分(意識して作り上げる自分)で接することでしょう。身なりを整え、言葉遣いも意識するなど理性を保って、相手に見せたい姿を演じる時間が生じます。そうした、本来の自分と外向きの自分の使い分けをすること自体も、日常生活の中にメリハリを生みますし、他者と関わることができているという実感がお子さんたちの自信につながっていきます。

大切なのは、良い悪いではなくお子さんがどのような気持ちになるか?と想像してみること

塾に行く事がいいのか、という目線ではなく「そこに行ったら、うちの子は何を得られるだろう?」「どんな気持ちになるだろう?」と考えを巡らせていただくと、自然と今のお子さんが感じている不安が見えてきたり、不安に寄り添うきっかけになっていく事かと思います。

また今回のブログでは伝えきれませんでしたが、塾では得られず学校という組織だからこそ得られるメリットも多くあります。次回のブログではこちらについてお話いたしますね。

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