教職員向け

不登校の保護者との連携の仕方にお困りの先生へ②

皆さん、こんにちは。

不登校支援センター 庄子大貴です。

新しい年になり、心新たにスタートされた方々も居ると思いますが、皆様如何お過ごしでしょうか?

今年も皆様にとって良き1年になる様、心よりお祈りしております。

さて、前回のお話の中心は「保護者側がどう思っているのか?」についてお話をさせて頂きました。今回のお話では学校の方針にも寄ると思いますが、保護者との関係をより良くする為に、学校側にお願いしたい事についてお話をさせて頂きたいと思います。

保護者との連携の頻度はどうすれば良いのか?

 よく先生側の質問として多くされるのは「保護者との連携はどの位の頻度で行えば良いのか?」についてです。保護者の中にも

・お仕事をされている方、されていない方

・子どもが不登校の状態に困っている方、困っていない方

・連絡が取り易い方、取りにくい方

など、様々な場面や状況があると思います。

 それぞれによって対応は異なりますが、不登校の生徒に対して、学校として、先生として、「どうなって欲しいか?」と思う気持ちが何よりも大切になります。

 その上で、どの様な保護者の方も良く言われるのが

「学校に行けない子どもについて、負い目を感じるので、毎日の連絡が辛い」

と話される方が圧倒的に多いです。その際、「学校のルールなので」と一蹴してしまうと、保護者も学校側とのやり取りに抵抗感を感じる場合が多いです。

 また、保護者側の意見として、「行ける時に連絡させて欲しい」ことを了承した際に、待ちの状態になってしまい連絡をしない状態が続くと、それはそれで学校に対しての不信感になります。

 それでは、どの様に対応することがベストかと言うと、

学校の先生から定期的に連絡することを心掛けること

になります。定期的に連絡をする上で必要なことは1~2週間程度の間隔で連絡を入れてみることが大切です。

 また、電話連絡だけで留まらず、可能であれば手紙や家庭訪問などの具体的な行動をして頂くとより保護者や生徒に安心感が伝わると思います。

定期的な連絡をする上での注意点

定期的な連絡をする上で、良く陥り易いことはがあります。先生としては良かれと思って連絡をしていることでも保護者にとっては

・気持ちが無い様な振る舞いだった

・業務連絡としか思えない

・不登校の子どもの気持ちも親の気持ちも分からない

など、連絡の仕方によってマイナスに受け止められてしまう事があります。この様な受け取り方をされると、今後の学校―家庭間の連携が密にならず、生徒の登校に繋がらないことになり得ます。

 生徒自身の将来にも影響が出てしまうことは今後の進級・進学した際の大人への信頼感にも影響が出てしまうので、なるべく、その心象を良くして頂ければと願っております。

 それでは、どの様な事を心掛け、注意すれば良いのかをお伝えしたいと思います。

①最近の生徒の様子を聴くよりも生徒と話したい気持ちを伝える。

 よく先生から保護者に連絡をする際に

「最近、○○さんはどうですか?」

と聴かれる方が大半だと聴きます。これに対して親御さんは「変わりありません」と答えることが多く、正直、この変化が無いことを伝えることが「辛い」と答える方が多くいらっしゃいます。また、「変わりがあれば学校に行ける」や「それしかないの?」と感じられることがあり、このやり取りが多くなると学校に対して無力感を感じてしまい易いです。

 出来れば、様子を聴くだけでなく

「○○さんとお話したいのですが、替われますか?」

と一言聴いてみましょう。大抵、替われないことが多いと思いますので、その際は保護者の方に学校の様子や保護者の気持ちを聴く時間に充てて頂けると幸いです。

②会えない時でも親御さんと会って話をすること。

 上記の状態が長く続き、生徒と会えない時間が長くなる傾向がある場合、学校として行動に移せる先生は行動に移してみましょう。電話だけだと、正直中々「顔」や「雰囲気」が見えないですよね。是非、保護者の方と会ってお話する中で、お家での状況や保護者の気持ちを聴いて頂ければと思います。方法としては

1.家庭訪問

2.学校での面談

のどちらかを選択して頂ければと思います。実際、「子どもがいる時にお話が出来ない」と言われる方もいらっしゃいます。場合によっては学校に出向くことが難しい方もいらっしゃいます。時と場合によって使い分けていく中で、保護者との連携から生徒の登校の可能性を考えて行くことが望ましいです。

③手紙など、生徒に対して心配を伝えること。

 ①、②を行う中で、生徒との接点が中々持てないこともあり得ます。その度に、先生から生徒へ、生徒から生徒へなど、「あなたは学校の生徒である、心配している」というメッセージを伝えていくことが大切です。保護者との連携をすることが出来ていても、肝心な生徒との連携が一歩足りないケースが多々あります。大半の保護者は「子どもを何とかして欲しい」と思って、先生やスクールカウンセラーと面会しているのですが、その部分を考慮せず、

「焦らず、心のエネルギーが溜まるまで待ちましょう」

「あなたが焦ると子どもにも影響が出てしまいます」

など、待つ姿勢を伝えてしまうと、「学校は何もしてくれない」と認定してしまい、今までの努力が水の泡と化してしまうこともあります。

 現状の保護者の気持ちに寄り添う中で、「出来ることはフォローしますよ」と一声かけて頂く中で、先生の出来る範囲で行動して頂けると、保護者としてもホッと息を付けます。この関係性が出来る中で、生徒にも学校に対しての安心感が伝わり、「先生と会ってみようかな」と話し出す生徒もいます。

先生一人だけで抱え込まないことが何より大切です。

 色々とお話してきましたが、先生一人だけで抱え込まないことが何より大切です。学年教師集団、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなど、様々な役割の人達が居ます。その方々と連携し、アドバイスを受ける中でやり取りをすることで、一人の生徒の未来を保障することが出来ます。

 しかし、中々この連携が難しい場合は私達「不登校支援センター」が居ます。生徒のことで、特に不登校のことでお悩みでしたら、一度ご相談下さい。または保護者の方で不登校にお悩みの方がいらっしゃいましたら、教えて頂けると幸いです。

私達が不登校の専門家として、様々なお手伝いが出来ると思います。子どもの未来の為に、一緒に歩んでいければと思いますので、皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

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