【ゲーム依存でお困りの方へ】子どもがゲーム依存になりやすい理由とは?
皆さん、こんにちは。
不登校支援センター 横浜支部の庄子です。
寒さが一層と増す季節になりましたが、皆様、体調は如何でしょうか?
コロナウイルスが蔓延している最中、インフルエンザやノロウイルスも流行の兆しが囁かれておりますので、どうかお体ご自愛ください。
突然ですが、
皆さんは勉強が面白いと感じたことがありますでしょうか?
この問いに「はい」と答える方は多くない無いと思います。
子どもが大人に
「何故楽しくも無い勉強をする必要があるの?」
と質問すると大抵の方は
「義務教育だから」や
「将来の為だから」
と、漠然とした答え方になると思います。
子どもの問いは核心をついてくるものが多くあり、大人としては困ってしまいますよね。
さて、今回は「カウンセラーから見た、子どもがゲーム依存になり易い理由」についてお話をしたいと思います。
カウンセリングに来られる子どもの傾向
不登校支援センターではゲーム依存傾向の子どものカウンセリングも行っております。
ゲーム依存傾向になる子どもの状況としては
- 長時間のゲームが止まらない
- 暴力的
- 親のコントロールが上手くいかない
など、親御さんも頭を抱えるものが多く、親御さん自身が大変困り、ご相談に来られます。
不登校になると、何かに依存傾向になる子どもは本当に多くいらっしゃり、特にゲームは1、2番を争う程、多い原因になります。
それでは、何故子どもはゲームに依存しやすいのか?を私の目線でお話したいと思います。
ゲームに依存する理由
ゲームは大人も子どもも関係なく、ハマり易いものです。
大人でもゲームに没頭して降りる駅を過ぎたり、家でも子どもに負けず没頭したりする方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?
また、ゲームが得意ではない人からすると
「ゲームばかりして!信じられない!」
「ゲームなんて無ければ良いのに!」
と思った方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?
実際、ゲームは昔のレトロゲームから今日のゲームまで、形を進化させながら私達の生活に馴染んでいます。
特に最近のゲームは昔と比べて
- いつでもプレイが出来る
- 終わりが基本的に無い
- 課金が出来る
3点が主に上げられます。
この理由だけを見ると、
「ゲームが悪いもの、分別が出来なくなるもの」
として捉える方も多いのでしょうか?
しかし、ゲームがその上で何故ハマってしまうのでしょうか?
それは一言で言えば
面白い
からです。
先程の勉強の話の続きになりますが、勉強は面白くないが、ゲームは面白い。
この差は一体何でしょうか?
ここにゲームに依存する「差」があり、ゲームに依存する「理由」があります。
昔のゲームから今のゲームまで変わらない理論があります。それは
目的を持たせる上手さ
です。
ゲームをやって来た人なら分かると思いますが、ゲームの最初は「1―1」の様にチュートリアルから始まり、徐々に徐々にレベルが上がって行きます。
途中、「今まで通りに上手くいかない」ステージが現れ、ここで続けるか続けないかの境界線が出て来ます。
これを乗り越えるといよいよラスボスが現れクリア!となります。
ゲームの理論としてはストーリーやグラフィックも重宝されますが、
何より大切なのは「シナリオ」です。
このシナリオはゲームの流れと捉えて頂ければと思います。
面白いゲームはこのシナリオが本当に上手く作られており、
更に今のゲームはこれに加え
「飽きさせないこと」
が目的に作られている為、依存傾向になり易いと言えます。
また、
スモールステップの上手さがゲームの中にはあります。
特に最近のゲームは「クリアするごとに報酬」があり、
ゲーム内のアイテムや通貨を入手することが出来ます。
その為、「目的を持たせること」が非常に上手く作られており、
自然に向上心を持たせており、
ゲームの中ではありますが「自己肯定感」もつくられていると言えます。
さらに、ライトユーザーからヘビーユーザーまで楽しめる様な仕組みが散りばめて居る為、いつまでも楽しめる仕様になっています。
ここに、YouTubeなどの動画などが普及したことにより、ゲームの教科書がいつでも見れる状態になり、自学自習が出来る仕組みが必然として作られてきました。
これらの仕組みがあることで、「いつまでも楽しめる」ことが出来る為、「終わりがない」状態になり、依存傾向が強くなると言えます。
ゲームの理論をまとめると、
- ゲーム性の面白さ
- スモールステップの上手さ
- 目的を持たせる上手さ
が非常に上手く、子どもや大人がゲーム依存傾向になる理由となります。
ゲームの理論を上手く利用する
私もゲームをする立場でありますが、
ゲーム自体が悪いとは言い難く、むしろゲームの理論の作り方にとても感銘を受けております。
この理論を家庭や学校に組み込めることが理想的であり、検討していくことが大事ではないかと思います。
ただし、
ゲームの様な「報酬」をそのままご家庭の中で取り入れることはあまり良くありません。
これに関してはご家庭の状況により変わりますので、ご相談に来られた際にお話させて頂ければと思います。
また、
ゲーム依存になるのはゲームをやり過ぎることだけが問題ではありません。
その原因は日々の暮らしの中に散りばめられている可能性がある為、
私たちのカウンセリングでは総合的にお話を聴いた上で、
「今、家庭の中で出来ること」も提案させて頂いております。
ゲームも不登校もそうですが、正しく理論を理解した上で、子どもにアプローチすることで解決の糸口となります。
今回のお話を通して、皆様のご参考になれましたら幸いです。
皆様からのご相談お待ちしておりますね。
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