【ご家庭でできる初期対応】体調不良で学校を休んだ時は、どうしたらいいの?
こんにちは。
不登校支援センター名古屋支部の桒原航大(くわばらこうだい)です。
本日もカウンセリングの中で話題になるテーマについて取り上げていきますね。
また、本日のブログは内容としては、初期の対応が中心となります。
「まだ学校を休み続けているわけではないけれど、もしかしたら」と、早めに情報を調べている方にとってはヒントになるかと思いますのでご参考にしていただけたらと思います。
学校を休む理由はどんなもの?
お子さんが学校を休むときの理由はどのようなものでしょうか?
子どもからは人間関係、学習関係、家族関係、様々な理由が出てくることもあるのですが、
休み始めた時期というのは、「お腹が痛い」、「頭が痛い」、「気持ち悪い」など体調面での理由が出てくることもあります。
例えば、お子さんが「お腹が痛いから今日は学校休みたい」と話したときには、親御さんも休ませることには特に違和感もないかもしれません。
けれども、それが2日、3日、1週間と続くと、「あれ?何かおかしいな」と違和感を持つでしょう。
欠席理由に隠れた背景とその対応
実際に、体調不良を理由とする欠席の背景には様々なものがあります。
もちろん、本当に体調不良が続いていることもあるでしょう。
一方で、心にストレスがかかり、その負荷が体調に表れているのかもしれません。
しかし、子ども自身はまだそのストレスを自覚しておらず、体調不良がそのサインとして表れている可能性もあるのですね。
または、子ども自身もストレスを自覚してはいるものの、その内容をご家族に言いにくい状況にあるという背景もあるかもしれません。
親御さん自身も、「お腹が痛い」という理由の背景にどのようなものがあるのか、見極めることは中々簡単ではないでしょう。
ですので、そうしたときは、まず一つだけ意識に留めておいてほしいことがあります。
それは、お子さんが体調不良を治したいと思っているのかどうか。
もし、お子さんが体調不良の改善を望んでいるのであれば、小児科や内科など医療機関を受診し、医学の視点から今の状況を診てもらうことも大切です。
しかし、お子さんが体調不良の改善を望んでいないのであれば(「お医者さんに行く?」と声をかけても、意欲的ではない、など)、別の視点からサポートを進めた方がよいでしょう。
なぜなら、お子さんにとっては、体調不良で学校を休むことが、心と体を守るために必要な手段としている可能性があるからなんですね。
体調不良が治ることや、お医者さんで「体にはどこも異常ないですよ」と言われることは、「学校に行くこと」と直面することになり、お子さんにとってはむしろ避けたいことになっているかもしれません。
ですので、その場合はお子さんの体の不調を治すことに目標を置くことよりも、まずはお子さんの今抱えている体と心の苦しさについて、話をじっくりと聴いていく時間を取った方がいいでしょう。
その際の聴く側の意識としては、「苦しさの原因はなんだろう?」という問題解決の意識ではなく、「どんな苦しさを感じているのだろう?」という現状を理解する意識を持つことが大切です。
「苦しさの原因はなんだろう?」と考えるにしても、少なくともお子さんとの会話が終わってからにした方がよいでしょう。
悩みを理解してもらえるからこそ、悩みと向き合うことができる
人が悩みと向き合い、取り組んでいくためには、悩みを理解してもらえることが大きな土台となります。
お子さんにとっては、苦しさを抱えていながらも、まだその苦しさに向き合うことも苦しいときというのが存在します。
そうしたときは、まずはその苦しさを理解し、共有することが、これからのことを一緒に考えるための第一歩となります。
今回は、学校を休み始めたときの初期対応というテーマを中心に取り上げさせていただきました。
日々のご家庭でのかかわりのご参考にしていただけたらと思います。
それでも、ご家庭だけで取り組むことの難しさも出てきたときは、専門の機関もご活用いただけたらと思います。
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