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【再掲載】不登校を長期化させないための“大切な考え方”とは?

【多くの皆様にお読みいただいた過去のブログを再掲載いたします。 このブログは、2019年12月27日に公開された投稿となります。】 こんにちは。不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。 急激に寒さが強まってきましたが、皆様ご体調など崩されていないでしょうか。 一年の締めくくりとして、また新年幕開けの準備として、どうかお体ご自愛いただければと思います。 さて、本日は不登校を長期化させないために大切にしておいてもらいたい考え方についてお伝えできればと思います。

不登校が長引いていくことで生まれる不安

  • もう半年くらい子どもの状況に動きがない・・・
  • だんだんと学校に行かないことが当たり前になってきている・・・
  • このままの状態を保っていていいのだろうか・・・
など、子どもがある程度学校に行かない期間が長くなってくると親御さんとしても当然不安や焦りのお気持ちが出てくる事と思います。 そして、今の子どもの状態を100%受け入れるということはとても難しいことだと思います。 もちろん親御さんの心のあり方も大切だとは思いますが、少し実践的な方法として、不登校を長期化させないために大切にしておいていただきたい事があります。 それが

① 変化は必ず「ある」という前提で見てみる

② スモールステップならぬ、「ベイビーステップ」を考えてみる

③ 外部との接点を持ってみる(間接的なつながりであっても)

という3つのことです。 ではそれぞれの意味を考えていきましょう。

① 変化は必ず「ある」という前提で見てみる

学校に行った/行かなかった、勉強した/しなかった というような事は、確かに目に見えてわかる変化です。 しかし、実は子どもたちのとる行動や態度、発する言葉にはその他にも様々な変化があります。 例えば、
  • 最近部屋の掃除をするようになった
  • 「●●したい」という欲求を感じさせる発言が出てきた
  • リビングに出てくる時間がどことなく増えた気がする 等
こういった子どもの変化に、こちらが気付いているかいないかで子どもたちの動きが変わってくることがあります。 それは、子どもmp行動や発言の裏には必ず理由や背景があり、それらを肯定的な変化と理解してあげることで子どもたちは安心感を得ることが出来るからです。

安心感を得た子どもたちは前に進む力や、何かに挑戦しようとする活力を持ち始めます。

ですので、明らかに目に見えるものでなくとも、変化は必ず「ある」という前提で、子どもたちを見ておいていただくことをおすすめします。

② スモールステップならぬ、「ベイビーステップ」を考えてみる

「スモールステップ」という言葉を耳にする方も多いかもしれません。 不登校支援におけるスモールステップの例をあげると、
  • 教室に行くのが難しいようならまずは保健室に行く
  • 放課後登校をしてみる、
などを指すことが多いと言えます。 しかしそこまでの事を考えられない、今はその段階にいないということも実態としてはあると思いますし、「それが出来れば良い方じゃないか」と思われる方もいるかもしれませんね。

そこでスモールステップならぬ「ベイビーステップ」というものを考えてみてもらいたいと思います。

これはスモールステップよりも、さらに小さくステップを区切っていくものです。 例えば、本を読むのが苦手な子がいたとします。 その子に「第1章だけ読んでごらん」と言っても読めない場合があります。次に、「1ページだけでもいいから読んでごらん」と言っても、また読めないとします。「じゃあ目次だけ目を通してみて」と言っても・・・読まない時があります。 こんな時、落とし所は「じゃあ表紙を開くことだけやってみて」この辺りになるかもしれません。 ある女の子の場合、それなら出来そうだと思って表紙を開くことを何日か続けてみたら、不思議なことに、本を少し読むことができたということが起こりました。 どんな細かいステップでも(ベイビーステップ)前に進んでいる感覚を持てることがとても大切になります。 その子自身の自信や安定にもつながりますし、拮抗した状態を打破していくためには、やはりベイビーステップの積み重ねが重要と言えます。 こういった考え方を大切に、不登校の長期化を防いでいく施策を考えていきます。

③ 外部との接点を持ってみる(間接的なつながりであっても)

これはなかなかハードルが高いように感じる方もいるかもしれません。 子どもがカウンセリングに行くことが出来ない、家族以外の人と会うこと自体も拒絶している等、親御さんの悩みの種になることは多いようです。 確かに学校の先生やカウンセラー、広く言えば「他人」と直接会うことが難しい時があります。 こうなるとコミュニケーションの相手が親御さん、あるいは子ども自身が一人で自己と対話をするのみに限られてしまうことが出てきます。もちろんそれ自体も大事なことですが、少しだけでも思考の幅を広げてもらうためには、間接的にでもいいので他者とコミュニケーションをとることが重要です。 間接的にというのは、例えば
  • 「●●さんがあなたの事をとても賢い子だと言っていたよ」
  • 「このクイズが解けるのって柔軟な発想持った人に限られるらしいよ」等
親御さんを経由して、第三者からの言葉を子どもに伝えてあげる第三者伝達、第三者承認といったものです。 こうすることで少しでも外部の人と接点を持ち、その子の思考や考え方に気づきを与えていくことが出来ます。

最後に

①、②、③に共通して言えることとして
  • 少しでも子どもの変化をとらえていく
  • 子ども自身に、前進感を感じてもらうという
ということが、不登校の長期化を防ぐ大きな一歩になっていくと言えるかと思います。 冬休みなどの長期休暇期間は特に、親御さんとしても新学期からの子どもの動きに期待を寄せることでしょう。 そこに向かうまで、時間を有効に使ってプラスの変化や前進感を感じてもらえるようなアプローチを共に考えていければと思います。 何かありましたらお気軽にカウンセラーにもお尋ねくださいね。 それではまた。

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