【知識を深めよう】子どもの発達段階について
こんにちは。
不登校支援センター仙台支部の上原です。
今日は子どもの発達段階についてまとめたいと思います。
ご存知の方も多いかと思いますが、不登校支援の際に知っておくと役立つかもしれません。
認知の発達段階
スイスの心理学者ピアジェ,J. さんが提唱した思考発達段階説というものがあります。
年齢によって変化していく子どもの状態を理解するのに参考になるかもしれません。
感覚運動期(0~2歳頃)
視覚、聴覚、味覚といった感覚情報。
対象物をつかんだり投げたりといった運動情報。
感覚器官と運動器官を協応させて収集した情報。
これらで対象を認知する時期です。
対象物の永続性が獲得されるのもこの時期の特徴です。
前操作期(2~7歳頃)
自己中心性、アニミズムや人工論、相貌的知覚といった特徴を示します。
象徴的な記号を用いて対象を理解。
表現できるようになるものの、あくまでもそれは独自の主観的で特殊なもの。
客観的操作を用いて抽象的に理解することはできません。
自分中心な考え方や自分の知っている基準でしか物事を見れないような部分があります。
具体的操作期(7~11歳頃)
自己中心性から脱却するのが大きな特徴です。
つまり、一般性の高い抽象概念も理解できるようになり、他者の視点からも認知、理解が可能になります。
形式的操作期(12~16歳頃)
抽象的・論理的な思考様式が拡大され、具体的な体験がなくても頭の中で操作を加えることが可能。
仮説演繹的思考や組み合わせ思考といった抽象的思考が可能となります。
何やら難しい言葉が並んでいますが全てを理解する必要はないです。
学生の範囲ですと具体的操作期と形式的操作期が当てはまりやすい部分ですね。
発達の途中ですから、大人と同じ認知を持つことは難しい、ということです。
当然と言えば当然のことですね。
段階に応じた対応がある
お子さんの発達段階には個人差が大きいです。
そこを無視して一般論をぶつけても上手くいきません。
発達段階は突然変異するのではなく、徐々に変わるものです。
「赤ちゃん返り」といった、逆戻りと呼ばれる現象などもあります。
当然、同じ子供でも分野別に早い・遅いがあります。
また7歳は小学校入学、12歳は中学校進学の影響があります。
小中学校という環境であったり、親・世間からの期待(重圧)も大きくなる時期です。
・自分がこの年齢の時はこうだった
・同級生を見てもこれくらいは出来ている
・今の年齢なら普通は理解できるだろう
こういった思考が上手く行かなくなる要因になるかもしれません。
お子さんの状態を見て、自身の価値観だけに捉われず接することが大切です。
最後に
お子さんと向き合う際の参考になれば幸いです。
しかしあまり考えすぎても逆効果。
ご自身もお子さんも追い詰めすぎないように意識するのも大切です。
悩まれた時はご相談ください。
それではまた。
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