お悩み解決「一問一答」不登校解決現場レポート

不登校がもたらしてくれるもの

こんにちは。不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。

子どもたちは夏休みという長期休暇に入りましたが
親御さんにとってはこの季節を「天敵」と思う方もいるかもしれません。

だらだらと過ごしている子どもの姿を見ることで、もどかしさを感じてしまうこともしばしば。
そんなこともあるのではないでしょうか。

さて本日は、子どもが不登校状態にあることで、そんなもどかしさや不安をお感じになられている方に
少し別の視点を持っていただけるようなブログを書かせていただきました。

「不登校がもたらしてくれるもの」として事例も交えてご紹介していこうと思います。

子どもが不登校になって、皆さんはどうお感じになりましたか?

子どもが不登校になったことで、皆さんはどのようにお感じになったでしょうか。

  • 将来への不安
  • 怠けているだけではないか
  • 一体何が原因なのだろう?

我が子のことですので、感情的になることもあるかもしれないですし、
また、様々なアプローチを考えて一刻も早く学校に行ってもらう工夫を
されていることもあるかもしれません。

普段親御さんからお話をお聴きしていると、皆様本当に大変な思いをされ、
日々お子さんと向き合っておられるのだなと感じさせられます。

その親御さんたちの頑張りに敬意を表すとともに、とある質問を私からさせていただくことがあります。

それは「不登校になる前となった後とで、何が変わりましたか?」という事です。

不登校になったことで、どんな変化があったでしょうか?

子どもが不登校になったことで、ご家族の中にはどんな変化があったでしょうか?

例えば

  • 親と子の間で言い合いが増えた
  • お母さんが家にいるようになった
  • 両親間で教育方針を話すことが多くなった
  • 子どものために割く時間が増えた

など、各ご家庭でおそらく何らかの変化が起きたのではないかと思います。

実はこのような変化に注目していくことが大事な視点だと考えています。

というのは、子どもたちは上記のような変化をもたらすために不登校という手段で
その役割を全うしている可能性があるからです。

どういうことかというと、

子どもが不登校になる→親と子が言い合うようになる→結果として親と子が話す機会が増えている

子どもが不登校になる→両親間で教育方針を話すことが増える→つまりは両親の仲を取り持っている

など、子どもの不登校は家族内でも一定の役割を果たしており
結果として家族がプラスの方向に変化していくことにつながっている
という見方もできるということです。

事例紹介

Aくんは中学2年生。

Aくんには3つ上のお兄さんがおり、このお兄さんの素行が悪く
お母さんはお兄さんの事で高校に何度も呼び出されていました。

家でお母さんはお兄さんの事をよく叱っていました。

そんな矢先、Aくんは不登校になりました。

お母さんは慌てふためきました。

そしてお母さんはAくんに学校に行くように毎日何度も説得を試みました。

(事例の一部を脚色してご紹介)

さて、不登校になったAくんは果たして家庭内でどのような役割を担っていたのでしょうか?

可能性として考えられるのは、Aくんは母と兄の間で繰り返される対立構造を
自分が不登校になることで少しでも解消する役割を担ったということです。

お母さんがAくんの事を心配するようになると、結果としてお兄さんのことは少し後回しになるので、
お母さんとお兄さんとの関係は少し薄くなっていくわけですね(対立が少なくなる)。

このようにして考えていくと、不登校になったAくんは実は家族の中で
「調整役」になっているという見方もできると思います。

再度立ち返ってみていただきたいのは「不登校になる前となった後とで、何が変わりましたか?」

という視点です。

不登校がもたらしてくれるもの

親御さんとして、不登校という状態を極力早く解消していきたい方は
多くいらっしゃると感じています。

私たちも日々、ご家族の皆様が笑顔で暮らせることを切に願ってカウンセリングを
実施させていただいております。

そのために一つ持っていただきたいのが「不登校が何をもたらしてくれているのか」という
不登校状態にある子どもが担っているプラスの役割に注目していただく視点です。

その子自身も意識していないような、驚きの役割が不登校という現象によって
もたらされていることがあります。

こういった視点に立つことで親御さんのお気持ちの変化がもたらされるのではないかと思っており、
そしてそのような変化は子どもたち、ひいてはご家族全体の変化につながっていきます。

これからもカウンセリングを通して皆様のお気持ちに寄り添い、最大限のサポートが出来ればと
思っておりますので、何かありましたらお気軽にお声がけいただければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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