【弱音ばかりで心配】ストレスに強い子に育つために大切な家族のかかわり
こんにちは。
不登校支援センター名古屋支部の桒原航大(くわばらこうだい)です。
暑い日が毎日毎日続きますね。
さて、本日もカウンセリングの中で、たびたびご相談いただくテーマについて、ご紹介していこうと思います。
「将来社会でやっていけるように、ストレスに強くなってほしい」
「ストレスに強くなる」ということを否定的に捉える方はほぼいないのではないでしょうか。
ストレスに強い方が、なんとなくよさそうな感じがしますよね。
ただ、「ストレスに強い」とは、実際どんな状態をイメージされているでしょうか。
- ストレスを感じても動じない。
- 黙々とやるべきことをやる。
- 弱音を吐かない。
こうしたことをイメージされる方もいるかもしれません。
ただし、このイメージには注意も必要なんですね。
というのも、周りから見ていて、もしその子がこうしたふるまいをしていたとしても、それがストレスをただ我慢しているだけの場合は、我慢の限界を超えてしまったときに、突然心の調子を崩してしまうことも出てきます。
「ストレスに強い」の意味はさまざま。
例えば、鈍感さゆえに、人よりもストレスを感じないというメリットもあるでしょう。
一方、繊細さゆえに、人よりも未来のリスク(ストレスとなる可能性のあるもの)を回避できるというメリットもあります。
このように、「ストレスに強い」ということをその人のふるまいだけで、判断するのはなかなか難しいことなんですね。
ですので、例えば
「ストレスに強い」=「心が不調にならない」
というようにとらえると、ストレスを態度に表すことも悪いことではないのかもしれません。
- ストレスを感じたら動揺した方が、周りがサポートしてくれるかもしれません。
- やるべきことをやめた方が、自分の限界を超えないかもしれません。
- 弱音を吐いた方が、ため込まずにストレスを発散できるかもしれません。
このように考えると、意外に役立つことも多いかもしれませんね。
しかし、そうは言っても親御さんとしては、「やるべきことを避け続けるのも心配」というお気持ちもあるでしょう。
大切なのは、我慢させるよりも、勇気を与えること
ですので、お子さんが弱音をこぼしたときには、それを注意するよりもその気持ちを受け止めてあげることを大切にしていただけたらと思います。
カウンセリングにおいても、
- クライアントは自分の気持ちを相手に受け止めてもらうことを通して、
- 自分の気持ちや考えを整理し、
- 自分の気持ちや考えは大切に持っていていいことを再確認し、
- 自分自身に自信を取り戻し、
- 再び課題に取り組んでいく姿勢
というプロセスを進んでいきます。
ですので「自分の気持ちを家族はわかってくれている」という感覚を持つことは、お子さんにとって力強い支えとなり、勇気をもって挑戦する力につながっていくでしょう。
最後に、このことは私たち大人にも当てはまります。
親として「しっかりとしなければならない」という責任感のあまり、自分だけで抱え込みすぎると、心の調子を崩してしまうことになりかねません。
周囲の人にお話をすること、頼ることも大切にしてくださいね。
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