教職員向け

【学校の先生に伝えて欲しい・伝えたいこと】「無気力、不安」と話す生徒との向き合い方②

皆さん、こんにちは。不登校支援センター 横浜支部の庄子です。

ついにオリンピックの開催となりましたが、皆様如何お過ごしでしょうか?

横浜支部の近くは横浜スタジアムがあり、野球の会場となっております。

賑やかムード一色に染まりつつあります。

さて、今回は前回の続きで第二弾として「【学校の先生に伝えて欲しい・伝えたいこと】「無気力、不安」と話す生徒との向き合い方②」をお伝えしたいと思います。

是非、前回のお話も併せてご覧頂ければと思います。

「不登校の6段階」をご存じですか?

皆さん、「不登校の6段階」をご存じでしょうか?私達、不登校支援センターでは不登校の状態を6段階で表し、現状の子どもの状況が「今どこにあるのか?」を確認する上で、カウンセリングを進めております。

今回、お話している「無気力、不安」状態の子どもで、学校に行かない状況の場合、不登校の6段階の「本格期」もしくは「安定期」に当たる可能性があります。

 本格期は「葛藤状態」に当たる為、「学校に行かないことが不安、周りに申し訳ない」と強く思う傾向にあり、何もしていないと不安感に襲われやすい為、「何かに没頭する」ことで、その不安を感じない様にしています。

 安定期は「葛藤状態が薄い」に当たる為、「学校に行かないことが当たり前」と思っている為、学校に行けないことをあまり悩んで居ない状態と言えます。その為、学校に行かない以外は割と普通に生活をすることが多く、外出することも普通に出来る状態だったり、学校にたまに行くことも可能だったりします。

つまり、不登校の6段階のどの位置に居るかで、「無気力、不安」状態の質が違うと言えます。

「無気力、不安」状態の子どもに対しての対応

それでは、この様な状態の子どもに対して、先生として出来ること、やって頂きたいことをお伝えさせて頂きます。

本格期、安定期の子どもに対してのキーワードは「ストレスの与え方」になります。

ストレスを与え過ぎてもいけませんし、ストレスを与え過ぎないことも良くありません。

実際、世の中に伝わっている不登校対応は「ストレスを与えないで様子を見る」では無いでしょうか?その為、親御さんが不安を訴える際「焦らないで行きましょう。ストレスを与えない様にご家庭で過ごして下さい」と伝えて居る方も多くいらっしゃるのでは無いでしょうか?

 このやり方で上手く行く場合もありますが、全ての子どもに当てはまる訳ではありません!

その子の状態を見極めて対応する必要がある為、必ずスクールカウンセラーの先生と協議の上、対応を決めて頂ければと思います。

その上で、大切になることは「先生と生徒の信頼関係」になります。

「言われなくてもそうでしょ」と思われる方も多くいらっしゃると思います。

しかし、一番当たり前で難しいのがこの「信頼関係」になります。

カウンセリングの中で、よく話題に上がるお話が「学校との信頼関係」になることが多くあります。

もちろん、先生方も色々な生徒を見ている為、一人の生徒に掛かりっきりになるのは不可能に近いと思います。

その上で、不登校の子どもを抱えているご家庭は不安の中で過ごしており、どうすれば良いのか悩んでおります。

そこに対して先生方から手を差し伸べて頂くだけで、状況が変わるケースがほとんどです。

家庭訪問や電話連絡の大切さ

 不登校の子どもと信頼関係を作る為には「家庭訪問」や「電話連絡」が一番効果的です。

実際、私が観て来た中で学校に復学出来る様になった子どもの大半は先生がとても協力的であり、家庭訪問や電話連絡を頻繁にされています。

家庭訪問を嫌がる生徒や電話を嫌がる生徒もいらっしゃると思いますが、その上でどう子どもと信頼を築いて頂けるかが大切です。

私自身も家庭訪問した際に会えないことや直前で外出されたりということもしばしばありました。その際は親御さんとお話をするでも良いですし、手紙を残すなどをすることで

「あなたのことが心配で来ました」

と伝えて頂くだけでも、ご家庭の緊張の糸が解けます。

 これは学校の先生にしか出来ない手助けであると思って居ます。

学校・家庭の関係性を作る為に

不登校の子どもを学校へ、社会へ戻すことは一筋縄ではいかないと思います。その上で、ご家庭は学校のことを頼りにしていますし、助けを求めていることは事実あります。お忙しい中だと思いますが、どうか、ご家庭を助ける為に先生方が動いて頂けると幸いです。

また、先生方としても具体的にどう対応すれば良いか悩まれていると思います。ご家庭や生徒それぞれで対応が変わるので、「何を・どうすれば良いか?」分からないのでは無いでしょうか?その際は周りの先生方に相談して頂くやスクールカウンセラーや養護教諭の先生にご相談頂く中で、対応を見付けて頂ければと思います。

 中には相談出来る環境に無い方もいらっしゃると思います。実際、不登校支援センターにはご家庭の対応や職場での対応でお困りになり、お問い合せ頂くこともあります。

もし、お一人で悩まれている場合やお困りの場合は一度「お問い合せ」よりご連絡頂ければと思います。

不登校支援センターは学校の先生方に対しても支援させて頂いております。保護者の方から見て、「あの先生困ってるな・・・・・」と感じましたら、ご紹介頂けると幸いです。

皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

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