変わりたいけど変わりたくない~変わりたい気持ちを引き出すには~②
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
本日は、前回ブログで取り上げた「コミュニケーションの中で繰り返し起きる失敗」の続きをお話したいと思います。
*前回の内容はこちらの内容を読んでいただければと思います。
変わりたいけど、変わりたくない
前回、「やろうとしてる、やった方がいいとは思ってるけどできない、したくない」という相反する気持ちを子どもが持っている時に周囲はどのような関わりが出来るかを取り上げました。
ポイントは最初に「変わりたくない」という気持ちを受け止めて共感することです。
前回のブログでは、勉強をした方が良いと思っているがやっていないA君とお母さんの会話を例にして「変わりたくない」という気持ちを受け止めなかった場合どうなるのかを紹介しました。
では「変わりたくない」という気持ちを受け止めた場合どうなるのかをA君とお母さんの会話を例に用いて説明しますね。
「変わりたくない」という気持ちを受け止めた場合
母「最近ちゃんと勉強はしてるの?」
A「うーん、まあ…。今は疲れてるからゲームしたい」
母「今疲れてるんだ。疲れた後だと好きな事したいよねー。なんのゲームするの?」
A「switchでマイクラやろうと思ってる」
母「マイクラね!最近お城作ってたけどもうすぐ完成しそう?」
A「内装にもこだわりたいからまだ時間かかりそうなんだよね」
母「こだわると時間かけて作りたくなるよね。それだとすぐに完成させるのは難しいかー」
A「うん。早く完成させたいけど勉強する時間もあるからね」
母「そうだねー。勉強の時間もあるからバランス取るのが大変だね」
A「まあね。時間勿体ないし早くマイクラやってから勉強するよ」
上記はあくまで例ですが、このように「変わりたくない」という気持ちが受け止められて共感してもらえたことで「変わりたい」気持ちが出てくることがあります。
「やりなさい」という指示ではなく、まずは相手の気持ちを受け止めようとする姿勢を意識すると前回のブログで書いたような会話の流れとは打って変わり、お互いの関係性が悪化するようなリスクが下がります。
変わりたくない気持ちを受け止めることのメリット
変わりたくない気持ちを受け止めることは、「自分の気持ちを分かってもらえた」と感じて本人と相手の信頼関係が強まるメリットがあります。
無理に周囲が変えさせようとするのではなく、本人が「変わりたくない」という気持ちを安心して出しきることで、「変わりたい」という気持ちも出せるようになります。
相手から「じゃあ変わりなさいよ」と責められる不安があると変わりたい気持ちも出しづらいことがあるため、「自分の気持ちを話しても分かってもらえる」という安心感を持てるようになることが大切です。
最後に
もちろん必ずしも同じような場面で今回ご紹介したような例の会話になるとは限りません。本人の状態によって変わりたい気持ちをどのようにサポートしていくかは違ってきます。
もし、お子さんが相反する気持ちの中で葛藤されていて対応にお困りの際は、私たちカウンセラーも一緒に考えていきますのでお気軽にお声掛けくださいね。
関連ワード: コミュニケーション , 不登校 , 不登校支援センター東京支部 , 周囲がしてあげられること , 子どもとの関わり方 , 子どもの気持ち , 子どもの状態 , 子どもへの接し方 , 子どもを知る , 相反する気持ち