ゲーム依存について正しく理解しよう②
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
本日は、前回に引き続き「ゲーム依存」についてお話をしていきたいと思います。
ゲーム依存について正しく理解をすることで、お子さんへの対応の仕方も見えてきます。
今回はゲーム依存を正しく理解するために知って頂きたい
- ゲームに没頭しやすい子どもの特徴
- 子どもがゲームをする目的
についてお話したいと思います。
ゲームに没頭しやすい子どもの特徴とは?
ゲームに没頭しやすい子どもの特徴としては次のようなことが挙げられます。
・自己肯定感が低い
・負けず嫌いで完璧主義
・自己管理が苦手
・自分をさらけ出すことが苦手
・不安感が高い
・ストレスをため込みやすい
・一つのものに対する集中力が高い
全ての子どもがこのような特徴に必ず当てはまっているわけではありませんが、ゲームに没頭している子どもの多くがこのような特徴を持っています。
子どもがゲームをする目的は?
それでは、子どもはどのような目的でゲームをしているのでしょうか?
大人から見ると何となく、何の目的もなくダラダラとゲームをしているように見えますが、子どもは必ず何かしらの目的をもってゲームを行っています。
・居場所作りのため
・ストレス発散のため
・自己肯定感を高めるため
・不安や嫌なことを考える時間から逃れるため
・自分自身を認めてもらうため
・暇つぶしのため
などが挙げられます。
例えば、自己肯定感を高めるためにゲームをしている子どもに対しては、ゲームだけではなく他の方法でも自己肯定感を高めて行けるように、話し合いの中で一緒に見つけていくという方針を立てることができます。
このように、子どもがゲームをする目的が何かが分かれば、支援方法が自ずと見えてくるのです。
”行動には目的がある”
ということを日常生活の中でも意識していただき、子どもの行動を観察するとゲームに没頭する子どもの気持ちが理解できます。
三つの視点から考える~生物・心理・社会モデル~
ゲームへのこだわりは、1つの視点から捉えるのではなく、生物(遺伝)・心理(性格)・社会(環境)の3つの視点から考えた上での支援が必要となります。
生物(遺伝)…【例】衝動性を抑えられない、集中力をコントロールすることの苦手さ など
心理(性格)…【例】ストレスの発散が苦手、不安を感じやすい、自己肯定感が低い など
社会(環境)…【例】サポートを受けられない環境にいる 対人関係を築くことが苦手 など
・どこに(何に)しんどさを抱えているのか?
・普段どのようにストレスを処理しているのか?
・周囲のサポート環境はあるのか?
など、複数の視点から、ゲームへのこだわり行動を把握することが大切です。
カウンセリング・家庭・学校でのサポートは何ができるか?
先程の例にも挙げたように、自己肯定感を高めるためにゲームをしているという子供に対して、
カウンセリングでは、
・子どもの行動を否定せずに、行動の背景や目的、気持ちを考える。
・自己肯定感をゲーム以外で高めていく
という方針を立てることができます。
この方針をもとに、ご家庭での対応として出来ることは
・些細なことに「ありがとう」と感謝の気持ちを伝える。
・「今はどんなゲームが流行っているの?」など子どもの行っているゲームに興味関心を持った声掛けをしてみる。
などが挙げられます。
些細なことに感謝をすることで、「できていないこと」ではなく「できていること」に目を向けられるようになります。
また、ゲームに関心を持ち、どのような目的で子どもがゲームを行っているか理解できるとゲームに対する捉え方も変わり、子どものサポートがしやすくなります。
更に学校との連携としては、
・子供の特性について説明し、子どもが集中できるような環境作りをしてもらう
・得意教科や「できている」行動に評価や肯定を行う
などの対応が挙げられます。
このようにカウンセリング・家庭・学校と連携してサポートしてくことができます。
今回はゲーム依存についてお話させて頂きました。
「どのような目的で行っているか分からない!」「対応策が浮かんでこない!」
という場合は是非専門家にご相談ください。
関連ワード: ゲームとの付き合い方 , ゲーム依存 , ゲーム辞められない , 不登校支援センター大阪支部 , 生物心理社会モデル , 行動の目的