不登校解決現場レポート子供の心理学

不登校支援カウンセラーから見る、スマホとの正しい向き合い方

皆さん、こんにちは。

不登校支援センター 横浜支部の庄子です。

三寒四温の気候が続き、気持ちも体も前向きになり辛い時期からようやく脱出できる季節になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

また、入学・進級を記念して、スマホデビューをさせた親御さんも多いのでは無いでしょうか?

今回は「不登校支援カウンセラーから見る、スマホとの正しい向き合い方」についてお話したいと思います。

スマホを使う事のメリットとデメリット

スマホを買い与える際に親御さんとしては複雑な気持ちになられる方が多くいらっしゃると思います。カウンセリングの際も「これから(中学や高校に)進学したので、子どもにスマホを持たせました。でも、ずっとスマホから手を離さないんです。」と困り顔でお話される方も少なくありません。

子どもにとっては初めて手にしたものに興味を抱かずには居られませんし、色々なことを知りたいと思うことでどんどん学ぼうとすると思います。

「この学ぶ姿勢を勉強に生かして欲しい」と思っている親御さんも少なく無いと思います。

何でもそうですが、「〇〇しなさい」と言われない方が進んで学ぼうとするのは時代が変わっても変わらないと思います。

その上で、スマホのメリットとデメリットは何でしょうか?と質問させて頂くと

<メリット>

・通信手段が手軽になる。

・色々なことを瞬時に調べることが出来る。

・アプリが豊富でとにかく便利。

などが上げられ、

<デメリット>

・長時間使用することによる健康被害のリスク

・知らない人とつながることによるネット被害のリスク

・常に繋がっていることによる脅迫概念

などが上げられました。

スマホの使い方と不登校の関係

実際、不登校になる前兆傾向として、スマホやゲームなどの長時間使用が見られます。その為、昼夜逆転の原因になったり、部屋から出て来なかったりするケースをしばしば耳にします。

この様な状況になった場合、皆さんならどの様に対応されますか?多くの方は「スマホの制限」に踏み切るのでは無いでしょうか?時間制限や機器そのものを管理するなど、様々工夫されると思います。

この行動の背景には「子どもをスマホ依存症にさせたくない」「親の思いを分かって欲しい」など子どもを想っての行動だと思います。

しかし、「親の心子知らず」との言葉通り、子ども側からしたらその行動に反発する、もしくは無気力になることで抵抗の意志を示すかと思います。

大抵の場合、この状態が進むとご家庭の中では争いが絶えない状況になることが多いです。

「スマホなんて持たせなければよかった」

この様に後悔された方も多くいらっしゃると思います。

では、スマホが不登校の根本的な原因なのか?というと不登校支援センターの答えとしては「NO」です。

どの様なツールでも同じですが、子どもがそれに夢中になったり没頭したりすることはそこに「目的」があるからです。その為、子どもの心情を理解した上で、スマホの使い方をお互いに理解していくことがとても大切です。

スマホを使う不登校の子どもの目的とは何か?

それでは、皆さんは不登校の子どもがスマホを使う目的はどの様なことだと思いますか?子どもの様子を見た際に、スマホを触りながらどんな表情をしているか?
を注意深く見てみて下さい。ニコニコ楽しそうにしていますか?それとも無表情でしょうか?様々な表情をするとは思いますが、本当に心から楽しんで居るかが見極めポイントです。

実際、カウンセリングに来た子ども達と話をすると、

「スマホを使っていて楽しい?」と質問すると、

「楽しくはないかな」

と答えること子どもが多かったです。

では、どの様に答える子どもが多いかと言うと、

「時間を消費する為」と答える子どもが多くいらっしゃいました。

不登校になると、学校に行かないことから解放され、気持ちは楽になる一方、時間の使い方に悩む傾向にあります。今までは学校に行くことで、時間を消費していましたが、自由になることで、時間の使い方に不自由になります。この様な時に便利な道具の一つが「スマホ」となります。

スマホを使っている間は時間を簡単に消費してくれることは自明ですよね。子どもにとってもSNSをサーチしたり、動画視聴やゲームをしたりすることで、時間を簡単に消費しています。

しかし、親御さんにとっては、先程も話しましたが依存症にならないかが兎に角心配だと思います。

その上で、子どもが「時間を消費する」目的が何かを考えてみて下さい。その部分が子どものスマホを使う真の目的となります。

スマホとの正しい向き合い方をする為に

如何だったでしょうか?

スマホは「時間を消費する為に」使うことが目的となりますが、子どもそれぞれによって、その奥の目的があります。この目的に関しては子どもによって変わる可能性があります。

また、スマホの使い方を見直すためには家庭状況を見直すことも必要になります。

その為、スマホの使い方やゲームの使い方で、どうしても上手く行かない場合は是非、不登校支援センターへご相談下さい。

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