不登校の対応は変化していく。子どもへ接し方のヒント。
こんにちは。
仙台支部の上原です。
今日はよくご質問を受けることについて書いてみたいと思います。
それは『どんな接し方をしたらいいでしょうか?』というご質問です。
ほとんどのご家庭で親御さんから頂く質問なので一部共有致します。
対応の段階
どう接するのか、というのは相手を見なければ決められません。
例えば怒っている人にへらへら笑いかけたりはあまりしませんよね。
接する際には相手の状態の把握が大切になってきます。
「子どもが家でゲームばかりしている」
- ある本には自由にやらせたほうがいいと書いてあった
- ある本にはすぐに止めさせたほうが良いと書いてあった
ほとんど真逆の内容が書いてあり、混乱している親御さんがおりました。
それぞれの理由もお聞きすると、どちらも筋は通っており、一定の説得力は感じます。
皆さんでしたらどう感じられるでしょうか?
こういったことは、不登校の対応に限らずよくあることかもしれません。
「小さなことでも確認しろ!」と言われた次の日に、
「人に聞いてばかりいないで自分で考えろ!」と言われた、など。
『どっちなの?!』と思うようなことってありますよね。
これはそこだけ切り取ってみれば理不尽な印象を受けます。
ですが状況や状態を見れば違ってくるかもしれません。
上記のゲームばかりしている子。
この子が実は苦しい状態にあり、それを回復させる為の行動としてゲームをしているなら、やらせてあげたほうがいいかもしれません。
反対に元気いっぱいで何も問題ないのにゲームばかりしているなら、話し合ったほうがいいかもしれません。
なのでまず最初に行うのは状態の把握になります。
状態の把握とはその子の目的を探ることにも繋がってきます。
いま、子どもがしている行動は何のためなのか。
それを知ることで周囲の人間の望ましい接し方は変わってきます。
実際に対応する際に気を付けたい事
何となく子どもの状態に目星がついたら、次はアプローチの方法を考えます。
その子の性格や特性によってその手法は大きく変わって来るでしょう。
状態の把握段階でそういった性質的な部分も考えておきたいですね。
もちろん一人一人違う個性を持っていますが、対応する際に共通する所もあります。
よく言われるものだと
- 話をきちんと聞く
- 頭ごなしに否定しない
- 無理やり行動を強要しない
- 先回りして手助けしすぎない
- 他と比べて見ない
などなど、お聞きになられたことも多いと思います。
今回は意外と知られてなさそうなことを1つ書いてみます。
それは答えを求めないことです。
これだけではピンとこないかもしれませんので以下で解説します。
思い返して見ると、私たちは会話をしているとその場で回答を求めることが多くないでしょうか。
何か話をして結論が出ないまま終わるともやもやするので、当然かもしれません。
通常はそれで構わないのですが、不登校の対応として良くない場合があります。
例えば「この先どうしよう?」などの会話。
『これはこうしていこう!』と結論が出ればそれは気持ちの良いことでしょう。
だからこそ答えを求めたくなるのは当たり前です。
ですが答えを求められる側は結構苦しかったりします。
なのでこういった会話をするときは、答えを求めるのを目的とはせず、会話すること自体を目的とすると良いでしょう。
嫌な気持ちにならず話終えれば、そのことについて嫌でも考えてしまいます。
結論は出なくてもいいんです。
無理に出した結論は、結局言っただけでやらない状態になること多いですよね。
それはこの会話を終わらせたくて言ったことになっている可能性が高いです。
本当に考えていれば、すぐに結論が出なかったり、一度決めてもまた変わったりするはずです。
そうやって本当に自分がどうしていくのかに意識を向けてもらえれば十分なんです。
そこを間違えてしまうとこちらの一時的な満足の為にただ言わせただけになりかねません。
だからこそ答えを求めないんです。
最後に
もちろんこれは接し方の一例に過ぎません。
その子の状態や環境によって色々な対応が考えられます。
意識したいのは目先の問題をどうにかするのが目的ではない、ということですね。
我々が子どもたちと接する際、どのような対応が望ましいのか。
迷われたらご相談ください。
それではまた。
関連ワード: 会話 , 子どもへの対応 , 接し方 , 状態把握 , 目的を考える , 答えを求めない , 親子のコミュニケーション , 話が続かない