「学校に行きたいのに行けない…」その理由とは?②
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
前回のブログでは、「学校に行きたいのに行けない」という時、
- 理性(頭)のなかにある 「行きたい(行かなければ)」
- 本能(心)のなかにある 「行きたくない」
こうした気持ちが葛藤していることについて、お話させていただきました。
今回は、葛藤の整理の仕方について考えていきたいと思います。
「行きたいのに行けない」という言葉について
早速ですが、みなさんは、
- 「行きたくはないけど、行かなければいけない」
- 「行ってしまえばきっと大丈夫だけど、行くまでがしんどい」
このような気持ちになったご経験はあるでしょうか。学校、部活、仕事、習い事、集まりごとなど、行く前のなんとなくの気の重さや、家を出る時の一踏ん張りを経験された方は多いのではないかなと思います。こうした言葉は、「学校に行きたいのに行けない」と言っていた子のお話をよくよく聞いているなかで耳にする言葉でもあります。このように、行きたくないという気持ちと行こうとする気持ちの両方を持つこと自体は自然なことでもあるのですが、子どもによっては、
- 「行きたくない」と思ってはいけない
- 「行きたくない」と言ってしまうと、周りの人をがっかりさせてしまう
- 行った方がいいとも思うから、「行きたくない」とは言いにくい
- 弱音は言いたくない
こうした様々な思いから、行きたくない方の気持ちは無意識のなかに抑え込んでしまっていたり、不安やプレッシャーなどを自覚していなかったりする場合もあります。
気持ちを抑えこむことについて
「行きたいのに行けない」というのは、自分の気持ちや考えに気がついていないところがあり、矛盾が起こってしまっている状態です。
嫌な気持ちを抑えてがんばろうとすること自体はとても大切な力でもありますが、自分の本来の気持ち(不安、緊張、苛立ちなど)を自分でもよく分からなくなるほど無意識のなかに抑えこんでしまうと、知らず知らずのうちに我慢の限界がきて、自分の行動をうまくコントロールできなくなってしまいます。実際に大人子ども限らず、自分の気持ちや考えをうまく整理したり表現できずに押しこんだままでいると、ひどく気持ちが荒れたり沈んだり、時に高ぶりすぎてしまったり、身体に症状が出てしまったり、ということが起こります。
そのため、自分の中にどのような気持ちや考えが混ざっているのか、少しずつ見つけながら整理をしていくこと、表現していくことはとても大切な作業になります。
整理をしたら見えてくるもの
カウンセリングのなかで親御さんや子供たちと一緒に以前の状況を振り返ったり、その時の気持ちや考えを一緒にとらえ直していくと、子どもたちのなかにある、以前は気がついていかなかった気持ち(抑えていた思い・期待・不安・緊張・怒り・悔しさ・後悔など)がみつかってくることがあります。
理由も分からずもやもやしている時、自分はこのようなことでもやもやしていたんだな、と分かるだけでも少し気持ちが楽になりますよね。自分の気持ちであっても、誰かと一緒にふりかえることで見つけやすくなるものはたくさんあります。
お困りの際には、お近くのカウンセラーにご相談くださいね。
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