不登校解決現場レポート

「大学を卒業しても就職できない…」学生の就職難と将来の可能性とは?

こんにちは。
仙台支部の上原です。

最近時期柄もあり、子どもたちの進路相談に乗ることが増えてきました。
中学生、高校生、大学生、どの段階においても卒業後の進路については悩みますよね。
今日はその中でちょっと変わった仕組みをご紹介してみたいと思います。

学生の就職難

昨今『大学くらいは卒業しておかないと…』なんてお話を耳にすることがあります。
文部科学省の調べによると2020年の大学生の内定率は69.8%と70%を切ってしまったとのことです。
これは2009年のリーマンショック並みの数字ということで、コロナの影響もありかなりの就職難となっていることが分かります。
しかもこれは全ての大学が調査対象ではありませんので、実際の数字はもっと低いと思われます。

大学を卒業しても就職できない。

そんな状態になってしまう人が少なからずいるんですね。
その中で希望の職業につけた人、としたらもっとずっと減ってしまいそうです。

大学生でこうなのですから、高卒、中卒での就職となれば猶更…ですね。
現在不登校をしている子どもたちも『高校くらいは卒業しておかないと…』なんてことを言う子は増えています。

同時に『普通に学校を卒業した人ですらそうなら、自分なんてもうどうしようもない』と諦めてしまう子もいます。
確かにそう感じるのも無理はないですよね。
不登校をしていた、という事実で自分を過剰に追い込んでしまう気持ちも分からなくないです。

実際はそれに気づいた瞬間から動き出せば、なんとかなることが大半です。
しかしそう思えなくなってしまうんですね。

話がそれましたが、この学生の就職難に対して、ある企業が面白い回答を出しました。

300ドルと6か月で大学卒業並みの資格を?

ご存知の方も多いかもしれません。これはGoogle社が提案した養成プログラムです。

プログラムを紹介しているGoogleのサイトでは、2010年から登場した仕事の3分の2は一定レベルのデジタルスキルが問われると主張しています。しかし必要とされるスキルをもっている人は少なく、アメリカの成長が行き詰まりを見せているとも書いてありました。同時に大学の学位は多くのアメリカ人にとって手の届かないものであり、経済的な安全性を確保するために大学の卒業証書は必要ないはずだと指摘。解決方法として提案しているのが、この認定資格プログラムです。

この経済的な安定のために、大学の卒業証書は必要ないという考え方が面白いな、と感じました。この6か月のプログラムで認定資格を取れば、Google社では大卒と同等に扱うと言っています。

つまり、短い期間と安い費用で、大学卒業並みのスキルと身に着けられる、ということのようです。

もちろん実際に大学で学ぶより限定的な部分のスキルとなるでしょう。ビジネスで必要とされるテクノロジーのスキルに特化した構成だと思われます。ただ意欲があればそれを短時間で負担少なく手に入れられるというのは魅力的に感じました。これはアメリカの話が中心でしたが、日本の学生にも有益なものかもしれないと思います。例えば不登校の児童生徒が成績や、経済的な理由で大学進学が不可能だったとしても、このプログラムなら参加できるかもしれません。こういった取り組みは今後増えていくのではないかと予想します。上記のような考えは広がっていくと、相対的に『ただ大学を卒業しただけ』の人の価値は下がります。もちろん、目的をもって進学し、必要なスキルを身に着けていけば問題はありません。

しかしそうでなかった場合、4年以上の時間と1000万円以上の費用をかけて大学を卒業しても就職できず、元不登校生徒が6ヵ月と30000円のプログラムを修了し、希望の職種に就職した姿を羨ましく見る、なんてことも出てくるかもしれません。

最後に

コロナでリモートでの働き方が普及し出したり、今後も社会は大きく変化していくでしょう。既存の考え方とは違う発想で、将来の道が開けるかもしれません。子どもだけでなく、それを支える周囲の先生や親御さんも、柔軟な発想で将来を考える必要があるのかもしれません。

悩まれた時はお気軽にご相談ください。一緒に考え、悩み、より良い道を探したいと思います。それではまた。

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