不登校解決現場レポート

実は身近なところに成長の機会はある!人と協力し合う力の養い方とは?

こんにちは。

不登校支援センター大阪支部の桒原航大(くわばらこうだい)です。

さて、本日も面談で話題になるテーマを取り上げていきたいと思いますが、

本日は「子どもに身につけてほしい力は何か」になります。皆さんはどんなことが思い浮かぶでしょうか。おそらく、それぞれの答えに大切な思いが込められていると思いますが、面談では、人と協力して取り組む力 というのも、たびたび出てきます。多様性というのもよく言われていますし、社会に出て、いろんな年代や価値観の人ととも協力して取り組むことができる力も、大切な力の一つですよね。

本日は、このテーマについてあるエピソードをご紹介したいと思います。

チームスポーツで勝つことの難しさ

数年前になりますが、ある中学生の子が相談に来ていました。その子は、あるチームスポーツに一生懸命取り組んでいたのですが、最初はチームメイトにとても腹を立てていました。

「チームメイトが、試合中に意味が分からない動きを良くするんで困ってます。」
「全然わかってないんです。一体何がしたいんだ!って感じです。」
「ホント周りが下手で、嫌になる。」

そんな言葉をよく話していました。

そしてある時、その子は
「周りに頼るから腹が立つんだ。もう人には頼らない。自分の力だけで勝つ。」
そんな思いに至ります。

そして、一生懸命練習します。反省ノートまで作り、自分の動きを動画で確認もしたりしていました。

でもなかなか勝てません。周りに期待しないと決めていても、周りとのミスで負けてしまう。その腹立たしさは消えなかったようです。チームスポーツって難しいですね。

自分だけの力だけで勝つ、でも勝てない、そんな状況が続いていたある日、ふとこんなことを思ったようです。
「味方が動きやすいように、チーム全体が動きやすいように」
自分の実力を活かしてみる。

自分の力の使い方を、相手を倒すためにではなく、味方が戦いやすいようにどう活かせるか、という視点で考え直してみたそうです。

実際に、チームメイトと積極的にコミュニケーションを図り、自分の意図を伝えようとしたり、反対に味方の立場に立って、何をしようとしているのかを考えたり、そのサポートにも自分の実力を使うように意識しだしました。

その結果、その子のチームは、最終的に全国大会にまで勝ち進みました。

壁にぶつかりながら、試合前には極度の緊張で食事ものどを通らないほどの中、人と協力して何かを成し遂げていくこのエピソードは今もとても心に残っています。

まるでスポーツ漫画にもありそうなエピソードですよね。

でも、実はこれ、スプラトゥーンというテレビゲームの話なんです。

成長の機会は身近なところにも

ご存じの方も多いかもしれませんがスプラトゥーンというゲームは、4人1チームとなり、チーム同士で対決をし、相手を倒したり、それぞれの陣地を奪い合ったりするeスポーツとしても扱われるゲームになります。

運動のチームスポーツと同様、このゲームも自分一人が勝手なことをしてもまず勝てません。
たとえ、圧倒的な個人スキルを得たとしても、連携の取れたチーム力の前では勝つことは難しいゲームバランスとなっています。

チームメートと力を合わせないと勝つことは難しいのは、フィジカルかどうかに限らず、同じようです。

どうしても、ゲームという言葉を聞くと、私たちの中には素直に受け止められないフィルターのようなものがあるように感じていますが、子どもたちが変化していく姿を見ると、ゲームにもいろんな成長のきっかけが詰まっているなとも感じます。

ゲームに限らず、やりすぎて生活のバランスを崩してしまうのには注意が必要ですが、今興味関心があるものと上手に付き合い、上手に活かしていけたらいいですね。

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