カウンセラーが教える不登校の子どもの進路の考え方②
皆さん、こんにちは。
不登校支援センター 横浜支部の庄子です。
11月に入り、寒暖差が厳しくなりましたが、皆様お変わりないでしょうか?
体調管理が難しくなる季節、どうしても体調を崩しやすくなり免疫力が低下してしまいがちです。私も乳製品を飲み、夜は温かくして過ごす上で、コップ1杯の水を置くことで加湿器代わりにして過ごしております。寒さ対策、乾燥対策に気を払いながらお過ごし頂けると幸いです。
さて、今回は前回に引き続き「不登校の子どもと進路について」の第二弾をお送りしたいと思います。
前回は、主に学校の形態を説明させて頂きました。是非、前回のブログからご覧下さい⇒(https://www.futoukou119.or.jp/blog/20201116/17894)今回は「不登校の子どもの進路決定を、どの様に進めて行けば良いのか?」をお話したいと思います。
高校受験を控えた子どもの選択肢
今回のお話は、主に中学3年生の子どもをお持ちの方に、スポットを当ててお話したいと思います。
高校受験を控えた中学3年生の進路は、主に大きく分けて公立に行くか、私立に行くかになります。不登校の子どもでも、公立高校や私立高校に行く目的が定まって居れば、単願推薦やチャレンジ受験制度を使うことで、全日制の高校にチャレンジすることが出来ます。しかし、どちらも大前提として、それ相応の学力が必要となります。
その為、高校受験をするにしても、どれだけ勉強を頑張れているかが焦点となります。
また、不登校の子どもの進路の上で気を付けなければいけないことが「今の状態で高校に通える可能性があるのか?」です。不登校の子どもは一度息が切れてしまった状態にある為、今現在休んでいる子が環境を変えることで復学することが出来る可能性をどれだけ持っているのか?になります。
その為、進路を決める上で、高校入学をゴールにするのでは無く、高校継続を目的にすることが決める上でとても重要となります。
前回もお話しましたが、環境を変えることで3年間完璧に行くことを前提とせず、休みながらでも子どもがペースを保って登校することが出来るスタイルを作れるのはどの様なコースでどの様な学校なのか?をご検討して頂く必要があります。
進路を決めて行く上でやってはいけないこと
進路を決定して行く上で、先程は前向きに進路を検討している方についてお話させて頂きました。
しかし、進路に後ろ向きの方もいらっしゃると思います。今度はその場合に関してお話をさせて頂きたいと思います。進路を決定して行く上で大切なのは「子どもが学校に行く目的を持てるかどうか?」になります。後ろ向きの状態の不登校の子どもは、そもそも学校へ行く目的を見つけられていない可能性がある為、今の状態を考えられていない場合があります。そうすると、只々時間が過ぎてしまう状態になり、親御さんとしても子どもの将来や進路を案じる為、先行して学校見学へ行くと思います。ここまでは率先して頂いても良いですが、「ほとんどここに決めた状態」で子どもを進路先の学校へ連れて行ってしまうことは良くありません。
ここまでも何度も述べさせて頂きましたが、学校に行く目的を見付けられていない状態ですと、環境を変えても学校に行くことは非常に難しいと言えます。
また、学校を決めて行く上でよく「本人が決めた学校なのに行かないんです」とお話される方が居ます。よくよくお話を聴くと、
- 本人が進路に前向きでは無かった。
- 普通の学校に行くことをこだわっていた。
- 学校見学の数が少なかった、時間が残されて居なかった
などが上げられます。時間が迫れば迫るほど余裕も無くなるため、正常な状態での学校見学を行うことが難しくなるため、「入れる所を選んでしまう」ことになり易いです。
その結果、子どもとしては学校に責任を持つことなく、流れで決めた感覚に陥りやすく、行けなくなったとしても、親御さんの責任にすることで、また行かなくなることが多く見受けられます。
進学先は“受け皿”としての役割
学校に入学する際、親御さんとして期待することの一つは「不登校が改善すること」では無いでしょうか?
確かに環境が変わることで学校へ行く目的や社会に参加する目的が出来る子どもも居ます。よく学校説明会で前に出て話す子どもは子どもからも親御さんからもキラキラして見えますよね? その子ども達にとってはその学校を選んだことによって、何かしらの目的に繋がったのだと思います。
学校を選ぶ段階から目的意識が作られる為、その学校で不登校を改善できるかどうかは、目的意識を持続させることや新しい目的を持てるかどうかになります。
学校を目的意識なく選んでしまうと、結局は行き先が無いための “受け皿” にしかならず、不登校が持続、または再発してしまう可能性があります。
本当の意味で不登校を改善したい場合、時間的な余裕を持つことも大切ですし、選び方がとても大切になります。
不登校の子どもを進学させる上で大切なこと
子どもが不登校になると将来のことが心配になりますよね。心配が故に先走りたくなる気持ちも分かります。しかし、進路はその子どもの人生の選択であり、責任を担わせるチャンスでもあります。このチャンスを掴ませることが不登校改善への一歩となります。
もし、子どもの進路でどうすれば良いか分からな場合や今のやり方に自信が持てない場合、一度不登校支援センターにご相談下さい。
子どもの性格や特性に合わせて進路選択のお手伝いをさせて頂けると幸いです。皆様のご来訪、心よりお待ちしております。
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