お悩み解決「一問一答」中学生の不登校

カウンセラーが教える不登校の子どもの進路の考え方①

皆さん、こんにちは。不登校支援センター 横浜支部の庄子です。

10月に入り、寒暖差の波が激しいですが、体調は如何でしょうか?

風邪を引かずとも、布団から出たくないことや、気持ちが上がらないなどあるかと思われます。私自身も体に疲れが残っている様な感じがあり、何だか気持ちが上がらない日々が続いております。

皆様もどうかお身体ご自愛ください。

さて、10月に入り、世の中の学生さんたちは受験に向けての動きが活発になり、追い込みに掛かっているのでは無いでしょうか?

小学生は中学へ、中学生は高校へ、高校生は大学へ向けて日々努力を重ねて居ると思います。

その上で、不登校の子どもをお持ちのご家族に、進学先をどの様にすれば良いのか悩まれている方は多くいらっしゃいます。

不登校支援センターにご相談に来られる方々も、進路に向けてどの様に動けば良いのか?どこの学校を選べば良いのか?と奔走されております。

本日は進路に悩まれている方、特に中学から高校に進学されようとしている方を対象に「不登校の子どもと進路について①」をお伝えさせて頂きます。

進路先の選択肢

学校を選ぶ際にどの様な学校の形態があるのかが分からなければ動きようがありませんよね。

進学する際に大きく3つの形態が高校にはあります。

① 全日制

② 定時制

③ 通信制

です。耳にはしたことがあると思いますが、何がどう違うのかが分からない方が多くいらっしゃると思います。特に、子どもが不登校になると学校から勧められる形態の多くは通信制かと思われます。しかし、進学先は通信制だけとは限りませんし、学校見学の方法が変われば、子どもが自分自身の進路を真剣に考えるようになる可能性もあります。

また、進路の進め方次第で子どもが高校に積極的に行けるかどうかも左右されます。

私の教員時代でも、不登校の子どもが自ら進学して来たかどうかで進級率が大きく変わりました。

「子どもが動かないので親が決めた」状態で進学した子どもは、進学しても中々登校出来ませんでした。人によっては高校を中退して行きました。

また不登校の子どもは、進学した直後だと通うことに頑張れますが、次第にスタミナが切れてしまう為、通うことが出来なくなる子が大半だと思って頂ければと思います。

実際、私のクラスの中で3年間無遅刻無欠席の皆勤賞で終えた生徒は32人中1人だけでした。割合で言うと約3%です。

このことも事前に踏まえて頂くと不登校状態の子どもが学校を休まないで通い続けることが如何に難しいかが分かります。その為、このことも踏まえた上で、ご検討頂けると幸いです。

ここからは、各形態の説明をさせて頂きたいと思います。

 

①全日制

全日制の学校は「一般的な学校」と言えます。朝から通い、6~8時間目まであり、部活動や生徒会活動、行事など、大部分の皆様が経験された形態とも言えます。

ただ、全日制の学校の中でも大きく学科が2つに分かれております。

・普通科

・総合学科

の2種類です。

普通科はごく一般的なスタイルで、学校が定めた授業を受ける形態となる為、授業の選択に幅がありません。

一方、総合学科は選択授業が多くある為、授業の自由度が高いと言えます。通信制の学校のスタイルとしても、この総合学科のスタイルを踏襲している学校が多いと言えます。

その為、授業を決められたいのか決めたいのかでも、進路先が変わってくると言えます。

また、受験方法も筆記試験と面接、今までの内申点を見られる為、不登校の子どもにとっては不利と言われております。しかし、子ども自身が学力のみで勝負したい場合。狭き門ですが、都道府県によっては学力一本で受験することが出来る制度があります。

②定時制

定時制は主に朝の部、昼の部、夜の部の3つに分かれており、受験方法は基本的に全日制と同じとなります。

一般的なイメージですと、夜の部に集い学ぶことが定時制だと思われている方が多くいらっしゃるように思いますが、夜だけではありません。

ただ、全日制と大きく違うのが、「滞在時間が短い」点です。朝・昼・夜の3つを1つの学校で交代制で生徒を入れ替えるので、一時期の分散登校のスタイルに似て居ると言えます。

その為、学ぶ場ではありますが、沢山の時間を学校で過ごすことはあまり出来ない為、アルバイトや仕事しながらでも通える場所と言えます。

つまり、子どもが学校生活をどの様に過ごしたいのか?で選択肢にもなりますし、ならない場合もあります。

③通信制

最後に、通信制ですが、一番多くの不登校の子どもが選択する進路先になります。

最近では通信制学校への進学率や在籍数がここ数年右肩上がりになっており、増加の一途を辿っております。さらに、学校数もかなり多くある為、どこが良いのか?何が良いのか?が分かり辛い状況とも言えます。

通信制の特徴は「学校に行かなくても単位が取れること」と言えますが、最近は「学校に行けなかった子が学校生活を取り戻す場所」になりつつあるため、コースが充実している学校も多くあります。

主に、

・1日コース

・3日コース

・5日コース

と通う日数を決められ、また、進学コースや国際コースの様な普通の学校にもあるコースを取り入れて居る為、進め方の幅が広いと言えます。

その為、どれが自分の子どもに合うのか、自分自身に合うのかが分からないと迷われる方も多くいらっしゃいます。

進路の進め方で迷われたら是非ご相談を!

如何だったでしょうか?

今回は学校の形態に関してお話させて頂きました。

不登校の子どもの進路は時間が無い中で行われる方が多くいらっしゃり、「兎に角決めないと行けない」という思いで親御さんが主体的に動き過ぎてしまう傾向にあります。

次回はその傾向のお話も踏まえて、どの様に進路決定を具体的に進めて行けば良いのかをお話したいと思います。

また、実際の進路が迫っている中だと思いますので、何か進め方にお困りでしたら、不登校専門のカウンセラーに是非一度ご相談ください。

心よりお待ちしております。

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