不登校となった子どもをいっぱい甘えさせて良い理由とは?
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
あっという間に寒くなりましたね。体調は崩されていませんでしょうか。これからもどんどん寒くなってくると思いますので、みなさんも体調お気を付けくださいね。
さて今回は、子どもの甘え行動についてお話ししていきたいと思います。子どもの様子を見ていて、こういった経験はありませんか?
不登校になってから、やたらと甘えてくる
具体的には
- 身体的にくっついてくる(ハグを求める、腕を組みたがる、膝に座る)
- 出かけようとすると、ついてくる
- お風呂に一緒に入りたがる
- 夜一緒に寝ようと言ってくる
- 出かけ先にもかかわらず「いつ帰ってくるの?」とメッセージや電話が来る
などです。
親御さんとしては
- このまま甘えさせていいのですか
- 自立するためには冷たい態度をとったほうがよいのでしょうか
- どうして甘えてくるのかわかりません
- 前まではこんなことなかったのに不登校になって悪化している気がします
- ほかの子どもと比較すると、この子は幼いのでしょうか
甘えさせたいけれど、果たして自分の子どものためにはその行動はいいのかどうかとても悩まれますよね。
親御さんとしては早く自立してほしい思いもあると思いますし、非常に複雑な思いを抱えていらっしゃるのではないかと思います。
甘えることってそもそも悪いこと?
子どもが親御さんに甘えることは、そもそもよくない行動なのでしょうか。
答えは「ノー」です。
不安定な状況に陥ったときに、誰しも誰かに頼りたくなるものです。学校に居場所を失ってしまった不登校の子どもの場合は、特に不安だからこそ甘える行動が増える傾向があります。
では子どもはどういった目的で親御さんに甘えているのでしょうか?
- 親に必要とされている感覚を実感するため
- 自分の居場所を確かめるため
- 自分の意義を見つけるため
- 役割を見出すため
- どこまで親御さんが自分の言うことを聞いてくれるのか試すため
- 安心感を得るため
- 自分のつらい気持ちを察してほしいため
- 親御さんへの罪悪感を紛らわせるため
- 不安なことを考えないようにするため
- 言葉には言い表せることのできない感情を伝えるため
などさまざまな思いや背景があると考えられますよね。
このような思いや背景を考えることで家庭内でも子どもへの接し方に変化が生まれます。また、復学への過程の一つとして、家庭を安心・安全な場所にすることが挙げられます。家庭で自分の感情を素直に出せるようになったり、甘えることができるようになると、自分の「居場所」が生まれます。絶対的に安心できる「居場所」があれば、学校で傷つき体験・失敗体験をしたとしても家庭に自分の居場所があるから大丈夫だと、安心して外に向かっていくことができますよね。
つまり、「甘える」こと「甘えさせること」は非常に重要な不登校への復学の一歩になるのです。
いかがでしたでしょうか。
まずは子どもの甘える行動の背景にはどういったものがあるのか、考えてみることからスタートしてみてもよいかもしれませんね。それでも子どもの気持ちがわからない、どう接したらよいのかわからないと、不安を抱いている方はぜひ近くの支部にご相談ください。
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