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「明日は学校に行くよ」と言ってたのに当日になったら行かない理由とは?②~心が健康な状態とは~

こんにちは。

不登校支援センター横浜支部カウンセラーの本沢裕太です。

先日、ラジオで面白い事が話題になってました。

「マスクをしていると、すれ違う人が美男・美女に思えない?」

これは、隠れた部分(分からないこと)を想像で補うという脳の機能が働いて、このように感じるとのことです。

そしてその想像は、多くの場合「自分にとって都合がよいもの」であると言われます。

今回の様に、「すれ違う人が美男・美女に見える」だけでしたら、テンションも上がりますし、誰にも迷惑はかけないと思いますので毎日でも大歓迎です!(笑)

ですが、コミュニケーションの中で起きるとトラブルになる事が多いので注意です。

どんな例があるか見てみましょう。

  • 自分は分かっているから、相手も分かっているだろう
  • 自分は伝えたから、相手に伝わっているだろう
  • 自分はこんな大変な状況なのを、相手は分かっているだろう
  • 自分はこんな悲しい気持ちなのを、相手は分かっているだろう

の様に、自分に都合が良い様に解釈をしていたとします。

すると、

  • 自分と同じ認識でなかったことに怒りを感じたり
  • 相手の言葉が心無い一言や嫌味に感じたり
  • 相手の行動が悪意があるものに感じたり

することがあります。

そうならない様にするためには、

「自分の中に思い込みがあったのではないか」と振り返る時間を作ってみるのが良いかも知れませんね。

さて、前回は「コンフォートゾーンから抜け出すために、まずは健康な心身の状態が必要」とお伝え致しました。

健康な体というのは、イメージがつきやすいかも知れませんが、健康な心とはどういった状態なのでしょうか。

今回は、健康な心について私なりの解釈をお伝えしようと思います。

健康な心の状態とは?

やる気に満ち溢れていて、迷いや躊躇なく行動できる状態を指す人もいれば

悩みや不安が少ない状態を指す事や、あっても先の見通しが立っている状態を指す人もいるかも知れません。

この様に人それぞれの認識があると思いますので、まずは自分にとっての「心が健康だと感じる状態」を定義できると良いかと思います。

とは言っても、最初は私もハッキリと思いつきませんでしたので、もしかしたらお子さんや親御さんも「?」という感じかも知れません。

カウンセリングの中で一緒に考えていけたらと思います。

私はまず「健康ではないと感じる心の状態って、どんな時だろう?」と考えてみました。

  • 運動した方が良いなと思っていても、昼寝してしまった
  • 勉強しなきゃと思っていても、漫画読んでしまった
  • なんかテンションが上がらない、やる気が起きない
  • ネガティブな事を考えてしまう
  • 「もう朝かあ・・・」と憂鬱な気持ちになる
  • 気がついたら時間が何時間も経っていた

などなどが思い当たりました。

(書き出してみると何とも情けない自分が見えてきますね…焦)

なので、その逆の

  • やろう!と思っていたことが出来たとき
  • 程よくテンションが高い (高すぎは疲れちゃいますよね・・・)
  • ポジティブに考えられる
  • 気持ちの良い朝を迎えられた
  • 計画通りに時間を過ごせた

など、出来ていると感じられた時が心が健康な時なのかなと思います。

さて、ここまで「心が健康な状態」と「心が健康でない状態」を挙げてみましたが、心が健康な状態が維持できているから良い、心が健康な状態ではないから悪い、という事をお伝えしたいのではなく、

自分にとっての良い状態、悪い状態、今の状態はどうか、など自分の状態を客観的に理解できているという事が大切なのではないかと感じます。

というのも、1年365日ずっと良い状態で居続けるのは、ちょっと難しいですよね…

なので、「良い時も悪い時もどちらも自分なのだ」と否定することなく受け入れることで、本当の意味で心が安定し、健康な心の状態を保てるのではないかと考えております。

子ども達は、初めから自分が不登校になるなんて思ってもいないはずです。

なので、自分にそんな一面があるのだということを知り、驚き、怒り、絶望し、目を背けようとしているのではないでしょうか?

 

カウンセリングに来てくれている子ども達も、そんな自分の一面を理解して、受け容れられるようになるまでの間、もがき苦しみ、葛藤している様に見えます。

でも、生きていると嬉しいこともあれば悲しいこともあります。

良い状態の時もあれば、悪い状態の時もあります。

心が荒んでいる時は、自分はこんな風になってしまうのか、ということを実感するのも嫌かも知れませんが見えてきてしまうのです。

それは自分が想像している理想の自分とは程遠い姿かも知れません。

それ故に、何かのせいにしたり、誰かのせいにしたり、見て見ぬふりをしたり…

でもやはり、切っても切れない自分のことなんですよね。

この様に、ある意味、傷つきながらも自分の事を受け容れていくことが「自己受容」だと考えています。

そして、この「自己受容できている状態」というのが、行動を起こす上で何よりも不可欠な要素だと私は考えています。

 

自己受容に関して、詳しく説明されているものがございましたので紹介したいと思います。

 

・自己の側面をあるがまま受け入れようとする。自己に冷静な目を向け「自分の事がよく分かっている」と自己認識している

・現在の自分を嫌悪・否定せず、自分を「投げ出してしまう」ことなく、現在の自己をそのまま承認して受け容れている。

・自己を無価値な存在としてみたり、自己の存在について無意味感を持つことなく、自己の人間的価値感を疑わない。

・現在の自己および将来の自己の可能性に信頼をよせ、人生や物事に対する自己の対処能力に自信を持っている。

 

※ 宮沢秀次 「女子中学生の自己受容性に関する縦断的研究より」

 

このように一言で自己受容と言っても、様々な角度から自分のことを受け容れることが求められる様です。

 

では、子どもの自己受容を促すために、周りの大人はどの様なことができるのか

事例など交えながら、もう少し詳しくお伝えしたいきたいと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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