【その4 家庭の役割】緊急事態宣言明けの学校再開に向けて知って頂きたいこと
皆さん、こんにちは。
不登校支援センター横浜支部の庄子です。
梅雨も明け、暑さが増々増しておりますが、皆さまの体調は如何でしょうか?
夏休みも例年とは違う形となり、この暑さの中、ハンカチで汗を拭いながら授業を受けている子ども達の様子をテレビで伺うと不憫に感じております。
さて、本日は緊急事態宣言明けの学校再開に向けて知って頂きたい事の第4弾として、「家庭の役割」についてお話したいと思います。
緊急事態宣言明けと書いておりますが、長期休み明けにも代用が出来ますので、是非、夏休み明けの今、お読み頂けると幸いです。
学校からの課題や宿題で、家庭が良くやってしまうこと
長期休みになると学校から大量の課題や宿題が出されますよね? 特に、今回のコロナの状況では今まで以上の宿題や課題が出されたと耳にしております。
すると、家庭ではその課題や宿題を「やらなければいけないもの」や「やらせなければいけないもの」として捉える傾向が強く出てしまい、家族総出で取り組む事態になることもしばしば耳にします。
実際、不登校の子どもは義務感が強い子が多く居る為「終わらせなければならない」と感じ、一生懸命取り組もうとする子が多く居ます。
しかし、課題のレベルが難しかったり、まだ習っていない問題を解かなければいけなかったりすると、「解けない」ものが多くなり、次第にやらなくなります。
これは、「勇気が挫けた状態」と言えます。
その上で、家族としても終わらせなければならないと思い、手伝って終わらせ、学校に快く行かせようと試みるご家庭も少なくないと思います。
しかし、一度出来なかった事実が子どもにとっては大きく残ってしまい、学校が本格的に始まる分散登校明けから行けなくなるケースは多くありました。
その後、学校に行けなくなると子どもは親に色々と当たる様になり、宿題を手伝ったことに対しても感謝では無く「何故、手伝ったのか?」と攻め立てることもしばしばあります。
この様な展開になると、親御さんとしても何が正解で何が間違いだったか分からなくなりますよね。
学校からの課題や宿題をご家庭の中でどうにかしようとするとこの様な摩擦や不和になりやすいと言えます。
家庭の役割の境界線とは?
では、家庭はどこまで行えばいいのでしょうか?家庭の役割の境界線とは何でしょうか?
今回テーマとして上げた宿題や課題の領域は家庭では無く、「学校」です。
つまり、子どもの視点では宿題や課題に関して指摘されると学校の関係者から言われていると感じてしまい、回が重なれば重なるほど、親御さんを敵視してしまう傾向にあります。
もし、親御さん自身が仕事やパートに関して子どもから「仕事は順調なの?」「仕事はちゃんとやってるの?」と何回も言われたらどうでしょうか?
子ども目線で考えるとこの様に受け取っています。
それでは、勉強のことに関して、親は何も言わない方が良いのでしょうか?
その答えは「NO」です。
家庭の役割の中で常日頃から学校以外の勉強事が通例化されていれば全く問題ありません。
良くある話なのですが、学校のことを聴くと黙ってしまうが、習い事に関しては普通に話す不登校の子どもは多く居ます。 これも学校は行きたくない場所であり、家庭が入るべき領域では無いと、子どもとして感じているからと言えます。一方で習い事に関しては家庭が関わってもいい場所であり、入られても良い領域と言えます。
家庭の役割を把握することが大切です。
それでは、宿題や課題に関してはどの様にすればいいのでしょうか?
それは学校の役割になる為、学校の先生や関係者の方に協力してもらいながら、アプローチを掛けて行く必要があります。
その為、「家庭だけでどうにかしよう」と思わず、周りに協力を求めることも不登校解決への道筋になります。
家庭の役割は現在の家の中での本来のルールや子ども・親それぞれがどういう役割を担っているかで変化して行きます。その確認を行いながら、本来の姿にして行くことが大切です。
カウンセリングは今の状況をお話して頂く中で、「何がどの役割なのか?」を振り返りながら整理して行く場所です。
不登校の子どもを抱えると、整理する時間も少なくなり、今の状況を把握できなくなる方が大半です。
今の状況が良く分からないと感じている方は是非一度不登校支援センターのカウンセリングにお越し下さい。見えて居なかったことが見えてくるかもしれません。
心よりお待ちしております。
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