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「繊細さんは不登校になりやすい?」―その②自分の特性と向き合い、受け入れ、活かす、までの道のりについて―

こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。

だんだん暑い日が増えてきましたね。マスクをしながらの外出はなかなかの苦行ではありますが、どうかみなさま熱中症にはお気を付けくださいね。

さて、今回のブログでは、前回に引き続き、「繊細さんは不登校になりやすい?」というテーマでお話しをしていきたいと思います。

前回のブログでは、HSPという特性について知る、ということで、繊細なお子さんが抱える不安や、物事の捉え方についてお話しさせていただきました。

今回のブログでは、HSPという特性を持ったお子さんがどのようにして自分の特性と向き合い、受け入れ、活かすことができるようになったのかについてお話ししていきたいと思います。

カウンセリングに来ていたAちゃんの特徴についてご紹介いたします。

前回のブログでも少しお話ししたAちゃんですが、Aちゃんは高校2年生の女の子です。

高校受験に失敗したことを機に、高校にも次第に行き渋るようになりました。

そんなAちゃんの特徴をまずお話しいたします。

  • 常に周囲の評価を気にする
  • ネガティブに物事を考えがち
  • 些細な人の仕草や顔色の変化にも敏感に反応をする
  • 学校や外ではちゃんとしなきゃと思ってしまう
  • 周囲が肯定的な評価を与えたとしても、自己否定を繰り返してしまう
  • 自分の気持ちよりも相手の気持ちを尊重しすぎてしまう
  • 肩の力を抜くことが悪いことだと思ってしまい常に気を張ってしまう

などでした。

お子さんの特徴によく似ていると感じられた親御さんもいらっしゃるかもしれません。

Aちゃんはカウンセリングの中でどのように物事の捉え方を変えることができるようになったのでしょうか?

まず、カウンセリングの中では、

  • Aちゃんの感じている不安や相手への思いを否定せず聞き受容をする
  • 「そんなことないよ」「大丈夫だって」「悩みすぎ」という言葉は使わず、他の繊細な子たちの例も話しながらAちゃんだけではないんだよということを間接的に伝えていく
  • 相手の気持ちを尊重しすぎてしまっているときに、「Aちゃんはどうしたいのかな?」という問いかけを行い、Aちゃんが自分の気持ちに気づき、自分を尊重できるように声掛けを行う
  • Aちゃんに合っている環境はどういうものなのか、HSPだからこそ活かせる環境を一緒に考え、探す
  • 心理検査で自分の特性を客観的に知る

などです。

それまで常に周囲が気になって、自分の思いを相手に伝えることができず、いつも周囲に合わせて服装を気遣ったり、話題を合わせていたAちゃん。

カウンセリングの中で次第に言葉が変わっていきました。

「自分がしたいと思うことをしているときが一番自分らしくてそんな自分が好きだなと思えるようになっていった」

「前までは自己否定ばかりしていたけれど、周囲の評価を受け止められるようになってきた」

「私は、集団の中に身を置くよりも少人数で研究などをする仕事が合っていると思う」

「自分にプレッシャーをずっと与えてきてつらかったけど、こういう選択肢でもいいじゃんと思えるようになってからすごく心が楽になってきた」

「仲良くしなきゃと思って学校の子にも気を遣っていたけれど、そういうのをやめてみた。それで離れる友達はそれまでだと思った。それでも仲良くしてくれる子を大切にできるようになってきた」

などです。

この変化には、親御さんもびっくりでした。

今現在Aちゃんは不安に思うこともありながらも、「自分らしく」を軸にして学校へ通っています。

また受験についても前向きに考え勉強にもチャレンジができるようになってきました。

いかがでしたでしょうか。

繊細なお子さんは不登校になりやすい傾向もありますが、自分の特性と向き合い、受け入れ、活かすことができるようになります。

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