私立高校は学費0円で通えるかもしれません。 お金を気にして進学に遠慮する不登校の子どもたちに知ってもらいたいこと。
こんにちは。 仙台支部の上原です。
6月から学校も再開されしばらく経ちました。進路のことなどで悩みの深まる時期になってきましたね。
今年は特殊な状況だったこともあり、例年より苦労する人も多いかもしれません。
今回は不登校生徒の受験に関するお話です。
進学することを遠慮する子どもたち
『俺(私)なんかが高いお金を出してまで進学させてもらうなんて……』
子どもたちの支援をしていると、たまにこういった子たちに遭遇します。
不登校を長期間続けていると、高校や大学への進学が不利になります。
これは以前、取り上げた記事にも書かせて頂きました。
※注意。不利になるだけで不可能ではありません。
そうすると自然に進学先は、
- 公立より私立
- 普通の私立よりサポート校。
となってきます。
そしてかかる学費もその順番で高くなっていきます。
自分が行けそうな、通えそうな学校をやっとのことで見つけた子どもたち。
そして学校案内の資料を見てびっくりします。
『こんなにお金がかかるのか』と。
公立の高校へ進学する同級生と自分。
そこを比べてしまうことがあります。
『自分は満足に学校にも通えず、親に迷惑をかけた、更に学費までこんなに……』
親御さんとしては『高校からでも頑張ってくれるなら構わない』と言ってくれる方が大半です。
ですが本人たちがそれを許せなくなってしまう。
特に自己肯定感の下がっている状態では『自分にはそんなことをしてもらう価値なんてない』とせっかくの可能性を自分で潰してしまいます。
こういった子たちに『そんなことないよ。君にも価値はあるんだよ』と語りかけてもすぐに納得はしてもらえません。
結果、受験自体を考えたくなくなり、目をそらして問題を先送りしてしまったり。
あるいは進学自体をあきらめてしまう子もいます。
だからこそ、使える制度は知っておいて貰いたいと思います。
私立高校実質無償化制度
ご存じのかたも多いかもしれませんが、2020年から支援制度が変更されました。
高校等就学支援金制度は元々ありましたが、その対象者と支給額が広がりました。
詳細は文部科学省のページでご確認ください。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1418201.htm
なぜ今のタイミングでこれをご紹介したかというと、支給を受ける対象の届出が7月頃より開始される予定だからです。
最大限受けられる対象から外れていたとしても、一部負担してもらえる可能性があります。
金銭面を理由に進学することを諦めるようなことは減って欲しいと考えます。
もちろん口では学費を理由にしているが、本当は別のところで進学に抵抗している場合もあります。
その子その子で理由は様々でしょう。
しかしこういった制度を知ることで、不登校になっても差し伸べられている手があることは知ってもらいたいのです。
自分はもうダメだ、ではなく、どうやって自分の人生を進めていこうか、と考えられるようになってもらいたいですね。
これは子ども大人も同じかもしれません。
ちなみに経験上、子どもたちはこういった制度を知らないことが多かったです。
そして話してみると結構興味を持って聞いてくれます。
不登校となると学校の先生とも話さなくなる子が多く、そういった情報に触れる機会が減ってしまうのかもしれません。
時期ごとに必要な情報は提供していきたいと思います。
知っていることはお伝えしますし、知らないことでも一緒に調べて考えていきます。
何か気になることがあればご相談ください。
それではまた。