『眠れない』そんな時試してほしい、たった1つのこと
こんにちは。
東京支部の椎名愛理です。
突然ですが、皆さん最近よく眠れていますか?
朝「すっきり! 体も心も十分休まっているな」と感じるような睡眠をとれているでしょうか。
今回のブログでは、カウンセリングでもよくお話がでる睡眠について取り上げたいと思います。
カウンセリングの中で、親御さんから
- 子供が夜遅くまで寝ないで起きているから、何とか寝かせたい
- 夜中に何度も目を覚ましているようで心配
などのお声を伺います。
またお子さんからは
- 寝なきゃいけないとわかっているけど、眠れない
- いくらでも寝られる(寝られてしまう)
と眠りたいのに、眠れない。 今の睡眠リズムが何だかおかしいと思っているけれど直せない…という声を聴くことも多々あります。
厚生労働省の睡眠障害ガイドラインによると「現在の子供の3~4人に一人が睡眠障害や睡眠習慣に何らかの問題を抱えている」とされ、眠りに課題を抱える子どもとそのご家族が沢山いらっしゃることがわかります。
私自身、もともと寝ることが大好きです。多い日では10時間以上寝ますし、かつ仮眠もとります。(今皆さん、寝すぎでは?!と思われたでしょうか)一般的にこの状態を聞いた場合、「過眠症では?」と心配されることもあります。しかし、私自身は寝ることでストレスを発散したり、頭と心を休めていると感じていました。
しかし、コロナ下で
- 自宅でのオンラインカウンセリング
- 運動量の減少
- それに伴う食欲の減退
など生活リズムが変わってくる中で、睡眠にも変化がありました。
・以前よりも寝た後のすっきり感がない
・寝付くまでに時間がかかるようになってきた
等です。
良質な睡眠を妨げる要因
健康で良質な睡眠を妨げる要因は、大きく分けると5つ(5P)あると言われています。
①身体的なもの (Physical)
体の疾患や痛み、かゆみなど不快感から来る眠りにくさ。
例えば、関節リウマチの痛みや、花粉症の鼻づまりの寝苦しさ、アトピーのかゆみ等です。
②生理学的なもの (Physiological)
時差ぼけや、受験勉強、シフト制の仕事などによる生活リズムの変化のようなライフスタイルに大きな変化が起こることを起因とした眠りにくさ。
③心理学的なもの (Psychological )
何らかのストレスに関連して発生する眠りにくさ。(結婚や出産、親しい人の死、災害などによる心理的ストレス等)
④精神医学的なもの (Phychiatric)
うつ病や統合失調症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、摂食障害など落ち込んだり憂鬱な気分が持続するような心理的状態によって引き起こされる眠りにくさ。
⑤薬理学的なもの(Pharmacologic)
服用している薬や、アルコール、カフェイン、ニコチンなどの摂取による眠りにくさ。
私のここ最近の眠りにくさは、②生理学的なもの(在宅勤務による生活リズムの変化)と ③心理学的なもの(在宅勤務という環境変化から感じるストレス)だと自己分析をしています。皆さんの睡眠の課題は、どこから来ているものだと感じますか?
これだけはやってはいけない!健康的な睡眠を遠ざけるNG行動
ここからは、気持ちよく寝るために、または少しでも寝ることに対しての(眠れない事に対しての)不安を和らげるために皆さんに行っていただきたい『たった1つのこと』をお話します。
それは
『眠れないときは、寝ようとしないこと』
なにを言っているんだ!と思われたかもしれません。
しかし、理由があるのです。
~眠れない時の心理状態~
皆さん、布団に入ってから眠れない時どのような気持ちになるでしょうか。
「明日朝早いのに、眠れいないなんて…このままじゃ電車に間に合わないじゃないか…
間に合わなくなったら、学校に(仕事に)遅れてしまう! 遅れたら先生に(上司に)怒られるだろうな…そうしたら恥をかくし、信頼を失うかもしれない…。 一日中睡眠不足でいたら、体調が悪くなるかもしれない。そうしたら勉強が(仕事が)充分できないかも…。早く寝なきゃ、早く寝なきゃ… 」
こんな気持ちではないでしょうか。(私はこんな気持ちです)
この気持ちの怖いところは『起きるかわからない未来に対しての不安が高まっている』ことです。
実際に、今眠れなかったら明日朝に電車に間に合わないかはわかりません、(可能性は高いかもしれませんが100%ではありません)
体調が悪くなるかもしれませんが、それで勉強や仕事の質が絶対的に落ちるということもあくまで予想です。
しかし、この状態になると『あたかもそんな恐ろしいことが起きているような不安』にさらされて、私たちの気持ちは落ち着かず、結局『眠れていない今の状態』で頭がいっぱいになり、神経は覚醒し、余計に眠れない…というサイクルに入ってしまうのです。
このサイクルに入ると、抜け出すには中々時間がかかります。夜通しかかるということも…。
だからこそ『眠れないときは、寝ようとしない=眠れないことを意識しすぎない』を試してみてください。
例えば
- 布団に入って〇分眠れなければ、一度布団から出る
- 布団から出て『寝なきゃ大変なことになる、明日困る』という不安(予期不安)を一旦置いておく(私はこの段階で、静かな部屋で一度白湯を飲みます)
- 気持ちが落ち着いたら、もう一度布団に入ってみる
等、眠れない環境を変えるのです。
この場合変えているのは、体の位置(布団から出る)、気持ち(眠れないという不安を、一旦忘れる)です。
身体的な眠りにくさや精神医学的なものの場合、他の対処方法が必要となる可能性はあります。しかし、もし今眠りに不安や不快感を感じていたら、ぜひ一度試してみてくださいね。
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